興味があるから人見知り、赤ちゃんの人見知りはいつ頃強く出る?原因や対策、注意点について

ついこの間までは抱っこされてニコニコしていたのに、ある日突然ギャン泣きされてしまうと、ママも気まずくなってしまいます。特に、相手がおじいちゃんやおばあちゃんだと申し訳ない気持ちになってしまうこともあります。

逆に、まったく人見知りしない赤ちゃんの場合はママが楽ではありますが、「人見知りしないけど何か原因があるの?」と不安になってしまう人もいるでしょう。

そこで、赤ちゃんはなぜ人見知りをするのか、人見知りの時期をどう乗り切ればいいか、人見知りしない赤ちゃんは発達障害の可能性があるのかなど、人見知りにまつわる疑問についてお答えします。

 

赤ちゃんが人見知りをする意外な理由とは?

赤ちゃんが人見知りをする意外な理由とは?

赤ちゃんが人見知りをする理由は、ママと他の人の区別がつくようになった証拠だと考えられていました。でも、赤ちゃんは、生まれてすぐに母親と母親以外の人が区別できるということが研究で証明されています。

母親と他の人を区別することができるのにもかかわらず、生後6か月くらいになったときに突然「人見知り」の行動を取るのかという点に疑問を持った科学技術振興機構と大学の共同チームが、赤ちゃんの人見知りのメカニズムについて研究した研究結果があります。

それによると、人見知り傾向の強い赤ちゃんは、「接近」と「怖がり」の両方の気質が強く、「近づきたいけど怖い」という「心の葛藤」を持ちやすいということがわかったそうです。

赤ちゃんはいろんなものに興味を示すことがありますよね?人見知りの傾向が強い赤ちゃんは、「この人興味あるな~。近づきたいな~」という気持ちと、「でも怖いな~」という心の葛藤が「人見知り」という行動になってしまうのだそうです。

この研究結果を見て感じたことは、人見知りをする赤ちゃんは、他の誰かが抱っこをしようとすると、ママにギュッとしがみついて泣いているのに、なぜか目線は相手のことを見ていることってありますよね?

この行動を見ると、たしかに怖いな~という気持ちと興味があって近づきたいな~という気持ちが葛藤しているんだなと思うと理解できる行動です。さらに、人見知りの強い赤ちゃんは、相手の目をじっとみている時間が長く、自分の真正面に向けられた顔よりも、自分と視線が合っていない相手の顔をじっと見る傾向があるのだそうです。

この行動も、じっと見られると怖いけど、そっぽ向いていてくれれば「ちょっと気になるからついつい見ちゃう」という赤ちゃんのかわいい葛藤を感じることができますね。

参考:科学技術振興機構(JST)「赤ちゃんの『人見知り』行動 単なる怖がりではなく『近づきたいけど怖い』心の葛藤

 

赤ちゃんの人見知りはいつからいつまで?

赤ちゃんの人見知りは、生後6か月~7か月頃から始まることが多いです。いったん、人見知りが始まると乳児期の間はずっと続き、落ち着いてくるのが2歳くらいというのが一般的です。ですが、赤ちゃんによって個人差がありますので、1歳くらいで落ち着いてくる子もいれば、小学校に上がる頃まで続く場合もあります。

 

赤ちゃんが人見知りをしているときはこんな対策がおすすめ

赤ちゃんが人見知りをしているときはこんな対策がおすすめ

赤ちゃんの人見知りが激しくなると、ママ以外の誰も受け付けなくなってしまい、パパが抱っこをしようとしても泣いてしまうという赤ちゃんもいます。

筆者の娘たちは2歳違いだったのですが、下の娘の人見知りが始まった途端、上の娘もパパを拒否するようになってしまい、パパと一緒に出掛けても筆者1人で前に抱っこ、後ろでおんぶ、パパは荷物係ということも多々ありました。

こうなると、ママも赤ちゃんを誰にも預けることができなくなってしまうので、「いつになったら人見知りが落ち着いてくれるの?」と悩んでしまうママも多いでしょう。赤ちゃんの人見知りが始まったら、以下のような対策を参考にしてみてください。

おじいちゃん、おばあちゃんなど身内に対する人見知り対策

身内であれば、「人見知りが始まってしまったので、すみません」と言えば、無理やり赤ちゃんを抱っこしたりすることはないかもしれません。でも、たまにしか会えない孫を抱っこしたいと思っているのに、会うたびにギャン泣きが続くと、ママも申し訳ない気持ちになってしまいます。

そんなときにおすすめの対策をいくつかご紹介します。

赤ちゃんと目を合わせないようにしてもらう

人見知りをしてしまう赤ちゃんは、相手の人が嫌いなわけではないんです。逆に、興味はあるけどでも怖い、という感情が葛藤している状態になっています。そして、じっと目を合わせられると怖いと感じるということが研究結果でわかっています。

人見知りをしてしまう赤ちゃんに、「大丈夫だよ~」などと声をかけて顔を近づけてしまうことってよくありますよね。人見知りをして怖がっている赤ちゃんに顔を近づけて目を合わせると、さらに怖いという気持ちが強くなってしまう可能性があります。

でも、たまにしか会えないおじいちゃんやおばあちゃんは、赤ちゃんを抱っこしたいという気持ちが強いことでしょう。そういうときはママが抱っこをした状態で赤ちゃんとおじいちゃんやおばあちゃんと視線をずらせる位置に移動して、少しずつ赤ちゃんとの距離を近くしてあげるようにするなど、無理をせずに少しずつ慣れさせてあげるように心がけてみてください。 

赤ちゃんが慣れている場所で会うようにする

赤ちゃんは、人見知りだけではなく場所見知りをしてしまうことがあります。いつも住んでいる自分の家だとリラックスできますが、知らない家や知らない場所に連れていかれてしまうと、そのことも赤ちゃんが不安になってしまう原因になってしまいます。見慣れない場所にいるうえに人見知りをしていると、さらに人見知りが激しくなってしまう可能性があります。

人見知りの時期におじいちゃん、おばあちゃんに会う場合は、できるだけ赤ちゃんが慣れている場所で会うようにしてみましょう。

おばあちゃんから先に話しかけてもらう

パパが苦手な赤ちゃんがいるように、赤ちゃんは男性よりも女性のほうを好む傾向があります。パパに対しても人見知りをしてしまう場合、おじいちゃんとおばあちゃんが二人で一緒に寄ってきて話しかけられてしまうと、赤ちゃんが怖がってしまうことがあります。まずは、おばあちゃんから先に優しく話しかけてもらって、少しずつ慣れさせてみましょう。

赤ちゃんに対して周りの大人が一気に注目してしまうと、赤ちゃんが怖がることがあるので注意してください。

ママが赤ちゃんを抱っこした状態でみんなと楽しそうに話をする姿を見せてあげる

赤ちゃんが人見知りでずっと泣いてしまうと、ついママと赤ちゃんだけ別の場所に移動したほうがいいのかな?と思ってしまうこともあるでしょう。でも、ママがおじいちゃんやおばあちゃんと距離を取ってしまうと、赤ちゃんが「この人たちは怖い人」と認識してしまう可能性があります。

ママのおひざは赤ちゃんにとって安全地帯なので、ママが赤ちゃんを抱っこして安心できる状態で、おじいちゃんやおばあちゃんの顔をじっくり見せてあげると、赤ちゃんが少しずつ慣れてくれることがあります。

それでも泣き止まないほど泣いてしまう場合

どうしても赤ちゃんが泣き止まないときは、赤ちゃんの顔をママの方に向けて、まずはママが赤ちゃんをしっかり抱きしめてあげて、安心させてあげましょう。

ママの友達や通りすがりの人に対する対応

ママの友達やお出かけ先で、知らない人に声を掛けられて赤ちゃんが人見知りしてしまう場合は、周りの人が赤ちゃんに近づいてくる前に「人見知りが激しい時期なので、抱っこをされたりすると泣いてしまうことがあるんです。ご迷惑をかけてしまうといけないのですみません。」と前もって、赤ちゃんが人見知りをしているということを伝えておきましょう。

ママの友達なら、それで理解をしてもらえますし、公共の場所で知らない人に話しかけられて赤ちゃんが泣き止まなくなってしまうと、ママも困ってしまうことがあります。周りの人に伝えておくことで、赤ちゃんが泣き止まない状況になってしまうことを回避することができるのでオススメします。

人と合わないようにすることは避ける

赤ちゃんの人見知りが激しくなると、一回泣き始めてしまうとなかなか泣き止まないので、ママも人と会うのが怖くなったり、誰かに迷惑かけないように家にこもったりするパターンも多いです。でも、こうした行動は避けるようにしましょう。

ご紹介のように人見知りで泣いてしまう赤ちゃんは、怖い気持ちも持っていますが、ママ以外の人に興味も持っています。ママと一緒にたくさんの人を見たり、触れ合ったりすることで、ママ以外の人も優しいんだな、怖くないんだなということを少しずつ学習していきます。

ママ以外の人と触れ合う機会をなくしてしまいますと、幼稚園や保育園で集団生活をするようになったときに、先生や周りのお友達と仲良くできなくなってしまう可能性があります。

無理にたくさんの人と会わせる必要はありませんが、普段の日常生活の中で人と触れあう機会はなくさないように心がけましょう。

 

まったく人見知りをしない場合は発達障害の可能性があるって本当?

人見知りは、すべての赤ちゃんがするものではなく、赤ちゃんの性格によっても違いますし、大家族の中で育った赤ちゃんは常にママ以外の大人に囲まれて過ごしているので、人見知りをしにくい傾向があります。

また、兄弟や姉妹であっても、上の子はすごく人見知りをしたけれど、下の子はまったく人見知りをせずに誰に抱っこされてもニコニコしているといったケースもあります。

人見知りをしない赤ちゃん全員が、発達障害の可能性があるというわけではありません。ですが、発達障害の症状として「人見知りをしない」ということがあるので、人見知りをしない赤ちゃんの中には発達障害の可能性がある赤ちゃんもいるということです。

発達障害(自閉症スペクトラム)の場合は以下のような症状があります。

  • 人見知りをしない
  • 後追いをしない
  • 一人遊びをすることが多い
  • 表情が乏しい
  • 名前を呼んでも振り向かない
  • 落ち着きがない
  • 特定の行動に強いこだわりがある

などです。

人見知りをしない以外にも当てはまる症状がみられるときは、念のため小児科医など専門家に受診してみることをおすすめします。

 

感情表現の少ないサイレントベビーとは?

人見知りをしない赤ちゃんの中に極端に感情表現の少ない「サイレントベビー」と呼ばれる赤ちゃんがいます。サイレントベビーとは、正式な医学用語ではありませんが、あやしても感情表現がなく、泣いたり、笑ったりすることが少ない赤ちゃんのことをこのような呼び方をする場合があります。

サイレントベビーになってしまう原因は、親が子どもに対して無関心なので、赤ちゃんが無反応になってしまうといわれています。

因果関係ははっきりしていませんが、授乳をしながらスマホを操作したり、おむつ替えや着替えなどのときに一切声をかけなかったり、赤ちゃんが泣いていても放置してしまうなど、甘えたいときに甘えられないで赤ちゃんが育ってしまうと文字通り、静かでおとなしい赤ちゃんに育ってしまうことがあります。

サイレントベビーは、前の項目で紹介した発達障害のある赤ちゃんは含まれていません。

サイレントベビーは大きくなっても親に反抗をすることもなく一見すると従順な子どもに見えるので、親にとっては育てやすい子になっている場合もあります。しかし、親の愛情を感じずに大きくなっているので心に闇を抱えています。

そのため、思春期の頃になってからひきこもりになってしまったり、今まで抑圧されていた気持ちが爆発してしまい、攻撃的な態度をとってしまうこともあります。赤ちゃんの感情表現が少ないかもしれないと不安になったときは、小児科医などの専門家に相談するようにしましょう。

 

まとめ

人見知りの激しい赤ちゃんのママは、周りの人がかわいがってあげようとするとすごい勢いで泣き出してしまうので、周りに申し訳ない気持ちになってしまったり、誰にも赤ちゃんを預けることができないので、悩んでしまったりすることもありますね。でも、人見知りは人に興味がある正常な反応の1つで、赤ちゃんの個性でもあります。

人見知りの時期はママが大変なときもありますが、周りの人は優しい人で怖くないということがわかれば徐々に落ち着いてきますので、そのうち落ち着いてくれるだろうとのんびり構える気持ちも大切です。

人見知りをしない赤ちゃんを持つママにとっても、人見知りをぜんぜんしないけど、発達に障害があるの?と不安になってしまうこともありますね。人見知りは、赤ちゃんが育っている環境の違いや、赤ちゃんの性格などで、まったく人見知りをしない場合があるので、必要以上に心配しないようにしましょう。

ただし、表情が乏しい、名前を呼んでも反応をしない、落ち着きがないなど、人見知り以外にも気になることがある場合は、小児科医など専門家の先生に診てもらうと安心することができますね。

赤ちゃんの人見知りの時期は大変なこともありますが、赤ちゃんが成長した証でもあります。今回ご紹介した人見知りの対策などをしながら、乗り切っていきましょう。

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