赤ちゃんの頭の形が変形してる!?向き癖&頭の形を矯正する8つの方法
B!
赤ちゃんは寝ている時間が多いので、気がついたら頭の後ろが絶壁になっていたり、形がいびつになっていたという経験をした人も多いでしょう。
赤ちゃんの頭の形が変形に気がつくと、「これって大丈夫?治るの?」「大きくなってもこのままだったらどうしよう…」と心配になってしまいます。
そこで、赤ちゃんの頭の形の変形の原因や治し方、向き癖の矯正方法、変形を防ぐ方法についてご紹介します。
赤ちゃんの頭の形が変形してしまう主な原因は?
出産による変形
出産に時間がかかり長時間圧迫された状態で産まれたため、頭が変形してしまうことがあります。他にも、赤ちゃんがなかなか出てこないときに、鉗子分娩や吸引分娩で産まれると、赤ちゃんの頭が変形してしまうことがあります。
向き癖による変形
産まれたばかりの赤ちゃんは寝ている時間が長いのですが、まだ首がすわっていないので、自分で頭の向きを変えることができません。そのため、いつも同じ場所を下にして寝てしまい、頭が変形してしまうことがあります。
病気による変形
病気が原因による頭の形の変形もあります。母子手帳の成長曲線には「頭囲」という項目があり、標準より大きい場合には注意が必要です。また、出産時から変形していて、成長とともに悪化している場合も、病気の可能性があるので要注意です。
気になったら医療機関を受診することをオススメします。「受診の判断ができない・・・」という場合は、1か月診・3ヶ月検診などで相談するのも良いですし、予防接種で小児科に行ったついでに相談するのも良いでしょう。
お産による変形と向き癖による変形では対応が変わります。それぞれの場合について詳しくご紹介します。
吸引分娩で頭が変形した場合、赤ちゃんの頭の形はすぐに治る?
赤ちゃんが吸引分娩で産まれてきた場合、お母さんがビックリしてしまうくらい頭が長い状態で産まれてくることがあります。赤ちゃんの頭は元々お母さんの産道を通りやすくするために、骨がとても柔らかい状態で産まれてくるので、一時的に変形しやすくなっています。
出産当日は、かなり長くなってしまった場合でも、数日経つとだんだん丸みを帯びてきて、1ヵ月ほどで完全に治る場合がほとんどです。いつまでも長いままの頭の形を見ていると不安になってしまいますが、1ヵ月程度は様子を見るようにしましょう。心配なときは、助産師さんや先生に相談すると安心できますよ。
よくある赤ちゃんの頭の形の変形パターン
赤ちゃんの頭の変形パターンには以下のようなものがあります。(出典:ahsjapan.com)
斜頭症(いびつ)
斜頭症(しゃとうしょう)とは、頭の形が左右非対称になること状態のことです。多くの場合、どちらか片方が平坦になり、頭の形がいびつになっています。
短頭症(絶壁)
短頭症(たんとうしょう)とは、前後径が幅に比較して短い状態のことです。 長時間の仰向け寝が原因で、後頭部扁平(いわゆる絶壁と呼ばれる形)を併発することが多いです。
長頭症
長頭症(ちょうとうしょう)とは、頭の前後径が横径に比較して長い状態のことをいいます。新生児の場合は、出産時に鉗子分娩や吸引分娩で起こります。横向き寝が原因。
向き癖による頭の変形は治せる?向き癖を直す&頭の形を矯正する8つの方法
赤ちゃんの頭は、とても柔らかくデリケートです。そのため、長い時間仰向けで寝ていたり、いつも同じ向きで抱っこをしていたりすると、頭の形が変形してしまうことがあります。向き癖で頭の形が変形してしまった場合は、以下のことを試してみてください。
1.ドーナツ枕を使ってみる
赤ちゃんの後頭部が平らになってきてしまった(絶壁)場合は、ドーナツ枕を使うと絶壁予防になります。まれにドーナツ枕を使い続けていた場合に、頭がドーナツ状に変形してしまった例があります。授乳のときなどに赤ちゃんの頭の形を観察して、様子を見ながら使うようにしましょう。
2.抱っこの向きを変える
同じ方向で抱っこを続けていると頭の形が変形してしまうことがあります。たまに抱っこをする向きを変えてみましょう。
3.向いて欲しい方向から視覚・聴覚を刺激する(声かけ、テレビ、メリー等)
どちらか片方ばかり向いてしまう癖のある赤ちゃんの場合は、向いて欲しい方から赤ちゃんに声をかけてみましょう。枕元にメリーなどがある場合は、メリーを置く方向を変えたり、テレビの音が聞こえる方向がいつもと逆になるように、赤ちゃんの寝る場所を変えたりしてみましょう。
4.添い寝、添い乳のときの位置を変える
添い寝や添い乳のときにママと赤ちゃんの位置を変えてみましょう。
5.たくさん抱っこする
赤ちゃんの頭の変形が気になってしまったときは、たくさん抱っこをしてあげるのもおすすめです。スリングを使うとママの負担を減らすことができるのでおすすめです。
6. うつ伏せ姿勢にする
赤ちゃんの絶壁を直すために、うつ伏せ寝にするという方法があります。しかし、最近うつぶせ寝は、乳幼児突然死症候群を発症するリスクが高くなると指摘されているため、赤ちゃんの頭の形を直す目的でうつぶせ寝はさせない方がよいでしょう。
また、柔らかい布団に赤ちゃんをうつぶせで寝かせてしまいますと、窒息の可能性もあります。
7.タオルを活用する
頭の下に敷いたタオルのたたむ回数を変えて、いつも同じ場所に同じ圧力がかかっている状態を変えてあげましょう。また、赤ちゃんを横向きに寝かせたい場合、大きめのタオルを身体の脇に添えると身体を安定させる目的で使うこともできます。
ただし、赤ちゃんを横向きで寝かせる場合は、顔を下にした状態でうつぶせになってしまうと窒息する恐れがありますので、長時間赤ちゃんから目を離すことがないようにしましょう。
8. ヘルメットによる矯正治療
頭の形を治す方法の1つにヘルメットによる強制治療を行う方法があります。治療の開始時期としては「赤ちゃんの首がすわってから生後6ヶ月くらいまで」とされているようです。
保険は適用外なのでお金がかかることや、赤ちゃんへの負担などのデメリットもありますから、ヘルメットによる治療を検討したい場合は、医師に相談してみましょう。
赤ちゃんの頭にへこみがあるけど、これって大丈夫?
赤ちゃんの頭を洗っていたり、ふと頭を触ったときに赤ちゃんの頭がへこんでいて、びっくりしたことはありませんか。
元々人間の頭蓋骨は、次の図のように1つのかたまりではなく、いくつかのパーツがつながってできています。大きくなると徐々にバラバラだったパーツは結合されていくのですが、赤ちゃんは、頭の骨には大きなすきま(大泉門)があり、頭の骨も結合されていない状態で産まれてきます。
これは、赤ちゃんが産まれてくるときに、お母さんの産道を通りやすくするという理由と脳の成長を妨げないという理由があります。
赤ちゃんは、産まれてから1年経つと体も大きく成長していますが、身体の成長と同時に脳も成長しています。でも、最初から頭の骨が結合されたまま産まれてきてしまうと、骨に阻まれて脳が正常に成長することができません。そのため、赤ちゃんの頭にはいくつかのすきまや、骨が結合されていない部分があるため、触ったときにへこんでいることがあるのです。
特に大泉門と呼ばれている場所は、大きなすきまがあり、その部分は骨がない状態です。しかし、脳は筋膜と呼ばれる強い膜で覆われているため、頭を洗ったり、頭を拭いたりする程度であれば何の心配もありません。ですが、必要以上にへこんでいる部分を強く抑えたりすることはやめましょう。
いつもより大泉門のへこみが深いときは注意も必要!
赤ちゃんの頭のへこみはどの赤ちゃんでもあるものなので、赤ちゃんが元気な場合は特に心配はいりません。しかし、いつもより大泉門のへこみが深く、激しい嘔吐や下痢をしている場合は、脱水症を起こしている可能性があります。このような状態のときは、至急病院で受診してください。
不安なときは一人で悩まず助産師さんや先生に相談してみましょう
赤ちゃんの頭の骨はとても柔らかいので、いつも同じ姿勢で寝ているだけで頭の形が変形してしまうことがあります。また、赤ちゃんの頭の骨は骨同士が結合されていないので、へこみがあって心配になってしまうこともあるでしょう。
赤ちゃんの頭の形は変形しやすいですが、大きくなると自然に治ることが多いのであまり心配する必要はありません。しかし、不安になってしまったときは、1人で悩まずに助産師さんや先生に相談してみましょう。問題ないですよ!と言われるだけで安心することができます。