破水したら「破水ってわかる?」破水の確認方法・破水したときの対処方法
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「もうすぐ赤ちゃんに会える!」出産が間近に迫ると、ワクワクドキドキしてきます。でも、同時に不安になることの1つが、「万が一自宅で破水したら破水ってわかる?」とか、「もし破水しちゃったら赤ちゃんは大丈夫なの?」とか「破水したあとはどうすればいいの?」など、悩んだり心配してしまうママも多いでしょう。
そこで、赤ちゃんが生まれる前に起こる「破水」について解説します。出産に伴う破水には個人差がありますので、当てはまる人もいれば当てはまらない人もいます。もし、「破水したかも?」と不安になったときは、落ち着いて病院に連絡するようにしてください。
出産までにママの体に起こる変化3パターンとは?
もうすぐ赤ちゃんが産まれる状態になると、ママの体にはどのような変化が起きるのでしょうか。
おしるし
出産が間近になってくると、「おしるし」と呼ばれる出血があります。「おしるし」とは、出産が近くなると、子宮口が開き始めたり、子宮が収縮することで卵膜がはがれるため少量の出血がみられることをいいます。
「おしるし」の量や色は人によって個人差があります。子宮頚管と呼ばれる場所から粘液と混じったものが分泌されることがあるので、透明なおりもののようなものと少量の出血がある人もいますし、人によっては生理のときのように鮮血のような出血の人もいます。量が少ない人の場合は、茶色っぽいものが少量下着につく程度の人もいます。
ほとんど出血しない人は「おしるし」に気が付かないという人もいます。他の人と比べてしまうと不安になってしまうこともありますが、聞いたことがある話と自分の状態が違ったとしても心配しなくても大丈夫です。
おしるしがきたらどうすればいいの?
おしるしがきても、陣痛や破水がなければ生理用のパットをあてて落ち着いて様子をみましょう。おしるしがあってから、すぐに出産になる人もいますが、中には1週間くらい破水や陣痛が始まらないという人もいます。出血量が多かったり、何度も出血する、痛みがあるなどがある場合は、念のため病院に連絡して指示を仰ぎましょう。
陣痛
陣痛が始まると、最初の頃は、陣痛と陣痛の間隔も長く、痛みもそれほど強くありません。しばらくすると、何事もなかったかのように痛みがおさまってしまうこともあります。陣痛が始まったら、まずは陣痛と陣痛までの間隔と痛みが続いている時間を計ってみましょう。
初めての出産のときは、陣痛の間隔が10分になったら、連絡してくださいと言われることが多いです。病院に連絡するといつぐらいから痛みが始まったのか、また、今の陣痛の間隔などを聞かれますので、陣痛の間隔を計ってメモをしておくとスムーズに答えることができます。
破水
「破水」とは、赤ちゃんの頭と子宮の内圧に押されて、赤ちゃんを包んでいた卵膜が破れて中から羊水が出てくる状態のことをいいます。
陣痛が始まると破水があり、いよいよ出産が始まります。出産の順番は「おしるし→陣痛→破水」となる人もいますが、突然破水から始まる人もいます。陣痛よりも先に破水してしまうことは特にめずらしいことではないので、必要以上に心配しなくても大丈夫です。
破水をしたらすぐに赤ちゃんに影響があるとか、すぐに産まれてしまうわけではないので、まずは落ち着いて行動するようにしましょう。
ただし、妊娠34週未満で破水をしてしまった場合は、薬などで子宮収縮を抑えて感染症を防ぎながら妊娠期間の延長を試みるという処置が取られることがあります。正産期(妊娠37週~41週)に入る前に破水をしてしまったときは、できるだけ安静状態を保ちすぐに病院に向かいましょう。
破水の種類は3つのパターンがある!
破水は、破水するタイミングと卵膜が破れる場所でいくつかの種類があります。
破水のタイミングでわけるときは、以下の3つがあります。
1. 適時破水
適時破水は、陣痛が始まり子宮口が全開になってから起きる破水のことをいいます。適時破水の場合、もうすぐ赤ちゃんが産まれる段階になってから破水する状態のことをいいます。
2. 早期破水
早期破水は、適時破水と同様に陣痛が始まってからの破水なのですが、子宮口が全開になる前に破水することをいいます。
3. 前期破水
早期破水と似ているのでわかりにくいですが、前期破水は陣痛が始まる前に破水してしまうことをいいます。陣痛が始まっていなくても、いったん破水をしてしまうと自分では止めることができません。赤ちゃんが感染症に感染してしまう可能性がありますので、病院に連絡後、すぐに病院に向かいましょう。
破水する場所の違いによっても、2つの種類にわけられます。
1. 低位破水
子宮口の付近で卵膜が破れた破水のことをいいます。
2. 高位破水
卵膜の上部が破れた破水のことをいいます。
妊娠37週以降の正産期に入ってから高位破水をした場合は、そのまま入院して出産になることが多いです。しかし、正産期に入る前に高位破水をしてしまった場合、破水は自力で止めることができないため、感染予防のため管理入院になることがあります。
破水が起こる原因とは?
正産期に入ってからの破水の場合は、特に原因がないことがあります。しかし、妊娠37週になる前の破水の場合は、膣を介して感染によって炎症がおこり、卵膜が弱くなることが原因の1つといわれています。他にも、羊水過多、多胎妊娠、性交渉、妊娠中の喫煙、子宮頚管無力症なども破水の原因になることがあります。
破水と尿漏れの違いの判断は?区別の仕方について
初めてのお産の場合は、破水したのか尿なのか区別がつかずに不安になることもあると思います。どちらなのかわからない場合の区別の仕方についてご紹介します。
水状のものが出て、破水かどうか区別がつかない場合は、ニオイを嗅いでみるというのが1つの方法です。羊水のニオイは個人差がありますが、尿であればアンモニア臭がするので区別をすることができます
尿と破水の一番の違いは、羊水は自分の意思で止めることができないことです。尿のように水が流れてしまったときは、自分の意思で止めることができるか試してみてください。
破水してしまったときの対処法
破水していることがわかったら、まず清潔なパットなどをあてておきます。破水したのがたとえ深夜であっても、病院に電話をして破水したことを連絡しましょう。すぐに病院に来るように指示がありますので、病院に向かいましょう。
昼間の時間帯で病院まで歩いていける距離の場合もさらに羊水が漏れてしまう可能性がありますので、家族の運転の自家用車やタクシーを呼んで病院に向かうようにしてください。車で移動する場合も、できるだけ動かないようにして、横になった状態で移動するようにしましょう。
羊水の量が多い場合は、バスタオルや防水シーツなどを敷いた上に横になって移動すると車を濡らしてしまう心配をせずに移動することができるのでおすすめです。
出産前にシャワーを浴びておきたいと思う人もいるかもしれませんが、感染のおそれがありますので、破水をしてしまった場合は、シャワーやお風呂は厳禁です。また、トイレのウォシュレットの使用もやめましょう。
破水をしてしまうと赤ちゃんに感染のおそれがあるので、できるだけ早く病院に行く必要はありますが、赤ちゃんを包んでいる羊水がすぐになくなってしまったり、出産が急に進んでしまうわけではありません。破水してしまった場合も、あわてずに落ち着いて病院に連絡をしてから入院セットを持ち、病院に行くようにしてくださいね。
破水の状況にも個人差がある
ひとことで破水といっても状況には個人差があります。おしっこのように流れるように破水することもありますし、お産が進んでから破水をする適時破水などの場合は、水風船が破裂したように「パン」という音がして破裂するように破水することもあります。
一度に多くの羊水が出てしまう人もいますし、少しずつ羊水が漏れる感じの人もいます。
破水して病院に向かうときは救急車を呼んでもいいの?
もし、破水してしまっても急にお産が進んですぐに出産になることはありません。救急車は呼ぶ必要はありませんので、清潔なパットをあてて病院に破水をしてしまったことを連絡してから、ゆっくり病院に移動しても大丈夫です。
ただし、深夜に破水をしてしまった場合は、急にタクシーなどを手配できない場合もあります。家族が家にいて自家用車で移動できる人はいいのですが、自家用車がない人の場合は、深夜に破水した場合の移動手段をあらかじめ決めておくようにしましょう。
破水したあとにお産が進行しない場合は陣痛促進剤を使うこともある
陣痛が始まる前に破水をしてしまう前期破水の場合、破水をしたあとに陣痛がなかなか強くならずにお産が進まない場合、陣痛促進剤を使う場合があります。
破水なのか判断ができないときの対処法
お産の進行は、個人差がありますし、同じ母親でも、初産のときと2回目、3回目など、そのときの出産によってもお産の進行が異なります。破水したのか自分では判断がつかない場合は、自己判断せずに病院に電話をして指示を仰ぐようにしましょう。
また、深夜に破水した場合は、朝まで待ったほうがいいかもしれないと思う人もいるかもしれませんが、破水した場合は破水に気がついたときに病院に連絡をして、すぐに病院に向かう必要があります。特に、前期破水の場合は陣痛の痛みがないことも多いので、朝になってからでも大丈夫かも?と思う人もいると思いますが、破水したときは自己判断をせずに必ず病院に連絡をして、正しい指示を仰ぐようにしてください。
まとめ
ひとことで破水といっても羊水が漏れる量や色、においなどは個人差があるため、破水と尿漏れ、粘液の混じったおしるしなのか自分で判断ができるか不安に感じるママはとても多いです。
破水してしまった場合は、すぐに病院に連絡をして指示を仰ぐ必要がありますので、破水かどうか自分で判断ができない場合は、まずは病院に電話をして適切な指示を仰ぐようにしましょう。また、破水が深夜だったとしても、産婦人科の場合は深夜でも入院の対応をしてもらうことができます。躊躇せずに連絡するようにしてください。
また、自家用車などの移動手段がない人の場合は、深夜に破水した場合どのような手段で病院に移動するのかを事前に決めて対応できるように準備しておいてくださいね。
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