似てるけど違う妊娠と生理の症状の違いの見分け方について

妊娠超初期症状は生理前の不快症状(PMS)と似ている点が多いため、「妊娠なのか?生理なのか?」を判断するのは難しいです。

「普通に生理がきたと思ってたけど、妊娠していました」
「もしかして妊娠かも!と思っていたら、普通に生理でした」

というような体験談がとても多いです。

しかし、「そう言えばアレって初期症状だったのかも…」のように、いつもの生理前とは異なった症状を体験している人も多いです。

早い時期に妊娠してることに気付くことで、お酒や生ものを控えたり、薬に気をつけたり、過度な運動をしないなど、赤ちゃんの安全のための対策ができるでしょう。

そこで『妊娠超初期症状と生理前の症状を、どのようにして見分けたら良いのか?』について詳しく書いていきます。

生理前の不快な症状・・・月経前症候群(PMS)について

月経前症候群(PMS)とは?

多くの女性が経験している生理の悩みが、生理が始まる1~2週間ほど前から起こる不快症状です。

これをPMS(Premenstrual Syndrome=プレメンストラルシンドローム=月経前症候群)といい、実に50~80%の女性に起こる一般的な症状と言えます。

この月経前症候群(PMS)の不快症状は、生理が始まると軽減したりピタっとおさまるのが特徴です。(※生理中数日続く場合もあります)

いったいなぜ?月経前症候群(PMS)がおこる原因とは?

月経前症候群(PMS)として様々な不快症状が起こる原因は、まだはっきりとは解明されていませんが、『ホルモンバランスの変化によるもの』が1つの有力な説とされています。

生理周期によるホルモンバランスの変動と、PMSとの関係は次の図の通りです。


出典:panasonic.jp

・プロゲステロン(黄体ホルモン)
・エストロゲン(卵巣ホルモン)

という2つの女性ホルモンが、周期的に入れ替わるように増減して女性の身体を支配しています。

排卵後にはプロゲステロン(黄体ホルモン)が急激に増えますから、それによるホルモンバランスの大きな変化が原因と言われています。

月経前症候群(PMS)はどんな症状なの?

月経前症候群(PMS)の不快症状は、おおまかに身体的症状・精神的症状の2パターンに分けることができます。よくある症状をご紹介します。

身体的症状

下腹部の張りや痛み、頭痛、腹痛、腰痛、関節痛、胸が張る、ニキビ、便秘、食欲の変化、身体が重い、めまい、動悸、疲労感、不眠、微熱、吐き気、むくみ、手足のしびれ、肌荒れ、肩こり、体重増加、眠気

などなど、他の病気と間違えそうな症状を感じる人も多いです。

精神的症状

イライラ、落ち込む、不安になる、集中力の低下、やる気がでない、急に泣きたくなる、涙もろくなる、過食になる、刺激に過敏になる、神経質になる、攻撃的になる、甘いものを食べたくなる、記憶力が低下する

などなど、「うつ」などの精神疾患に似た症状も多く見られます。

妊娠超初期症状がおこる原因と、具体的な症状について

妊娠超初期症状が現れる原因とは?

妊娠すると「hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)」というホルモンが分泌されます。

・hCG
・プロゲステロン(黄体ホルモン)
・エストロゲン(卵巣ホルモン)

は次の図のような変化をします。

このようにプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌が増加し続けます。プロゲステロンは胎児が成長しやすいように、子宮内の状態を整えるという重要な役割を果たしてくれます。

しかし、プロゲステロンの分泌量増加も含めたホルモンバランスの急激な変化によって、妊娠超初期症状という負の側面もでてくるのです。

どんな妊娠超初期症状がある?

具体的な症状については妊娠超初期【全42症状】まとめに書きましたが…

・腹痛・下腹部痛・頭痛がひどい・腰痛・おりものに変化がある・胸が張る・眠気がすごい・基礎体温が高い・出血する・寒気がする・乳首が敏感になる・吐き気がする・下痢になる・匂いに敏感になる・脚の付け根が痛い・寝汗をかく・目眩(めまい)がする・頻尿、トイレが近くなる・だるい・イライラする・唾液が増える・お酒が飲めなくなる・歯が痛い・ニキビができる・胃痛・微熱・胸が大きくなる・ゲップが出る・鼻水が出る・食の好みが変化する・汗がすごい・喉が渇く・便秘の違い・口内炎の違い・上の子が気付く・ガス・おならが出る・情緒不安定になる・疲れやすくなる・食欲が出る・脇の痛み・立ちくらみする・喉が痛い

などなどですね。生理前症候群(PMS)と同じような症状がたくさんあることが分かります。

妊娠超初期症状と生理前症候群(PMS)を見分ける方法

上記で説明したように、妊娠超初期症状と生理前症候群(PMS)は、両方ともプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌量の増加が1つの原因となっていますので、似ている症状も多く見分けにくいです。

ただ、いくつか見分けるポイントがありますのでご紹介します。

『高温期が継続している』は信憑性が高い!

基礎体温の変化出典:www.terumo-womens-health.jp

基礎体温の変化に関して、通常の生理時では、生理開始日になると低温期になるため体温が下がります。

しかし、妊娠している場合は、生理開始予定日を過ぎても高温期が続きます。2週間以上高温期が続いたら、妊娠の可能性が高いと判断しても良いでしょう。

また、妊娠した女性の体験談を見ると、高温期が2段階あった(生理開始日になってさらに体温が上がる)という人も多いです。

『高温期が継続している』は信憑性の高い妊娠超初期症状と言えます。それを判断するためには、日ごろから基礎体温を日常的にはかり、身体のリズムを知っておく必要があります。

しかし、この方法だと妊娠に気付くのは、妊娠初期の段階になってしまいます。妊娠超初期の段階(妊娠4週目まで)で気付くためにはどうしたら良いのか?次に説明していきます。

下腹部痛の違い

生理前の下腹部痛は子宮収縮が原因となるので「ギューッと内側に向かって縮まるような痛み」のような表現をされる人が多いです。

妊娠超初期の下腹部痛は子宮膨張が原因となるので「ギューッと外側に向かって広がるような痛み」「チクチク」のような表現をされる人が多いです。これは、子宮が膨張するときに、子宮まわりの靱帯も引っ張られるからです。

もし、「ギューッと外側に向かって広がるような痛み」「チクチク」のような下腹部痛だったら、もしかしたら妊娠の可能性が考えられます。

自分を知ること!いつもの生理前の症状と何が違う?

などの記事でも書いてありますが…、妊娠超初期症状と生理前の症状は、違いがあることにはあります。

おりものであれば、臭い・量が多い・黄色い・茶色い・ピンク色・ドロドロ・水っぽい・さらさら・伸びる・粘り気があるなど。腹痛であれば、いつもより重い鈍痛・下腹部全体の痛み・腰痛もある・チクチクなど。

しかし、人によってそれぞれ症状に個人差がありますから、『●●になったから妊娠です!』というような絶対的な基準はありません。

ただ、妊娠した女性の共通点として「いつもの生理前の症状とは違いがあった!」と感じている人がとても多いです。

ですので、日ごろから『自分自身の生理前の症状がどんな症状なのか?』をチェックしておくことで、「いつもと違う!もしかして…」といち早く気付く事ができるでしょう。

上で紹介した初期症状の項目などを参考に、あなたの普段の生理前の症状をノートに書いて保存しておくことをオススメします。

まとめ

以上、

・生理前の不快な症状である月経前症候群(PMS)のこと
・妊娠超初期症状がおこる原因や症状のこと

の説明と、妊娠超初期症状とPMSを見分ける方法について説明させていただきました。

どちらもプロゲステロン(黄体ホルモン)が大きく影響しているので症状は似てしまいますが、「いつもの生理前の腹痛とは違った」などの体験談も多く、似た症状の中にもちょっと違いがあるようです。

ちょっとした違いに気づくためにも、普段の生理前の症状を知っておくことが大切。とくに基礎体温は信憑性の高いパラメーターになりますので、妊娠を意識し始めたら日々チェックしておくことをオススメします。

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