つわりピークの妊娠8週目 ママの症状や胎児の状態まとめ!出血と流産のリスクについて
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妊娠8週目に出血があるという方向け記事は記事後半で紹介。こちらをクリックで該当記事まで読み飛ばせます→→妊娠8週目と流産。腹痛を伴う出血には引き続き注意!
妊娠8週目は、今まで「胎芽(たいが)」と呼ばれていた赤ちゃんが「胎児(たいじ)」と呼ばれるようになり、赤ちゃんが人間らしく見えてくる時期です。嬉しい発見の多い時期ではありますが、その反面、つわりのピークを迎える時期でもあり、おさまらない吐き気に悩まされているママも多いでしょう。
また、便秘などの不快な症状が出たり、流産率が高く警戒が必要であったり、不安や心配の多い時期でもあります。
今回はそんな妊娠8週目について「つわりの話」「妊娠悪阻の話」「よくある症状や注意点」「赤ちゃんのエコー写真」「赤ちゃんの大きさや成長」「流産の話」「気をつけること」などなど、気になるポイントを徹底解説します。
妊娠8週目はつわりがピークになる時期
妊娠7週目の記事でも解説しましたが、つわりのピークの時期は一般的に妊娠8週目~11週目頃と言われています。妊娠8週目~11週目頃といえば、ちょうど妊娠3か月の時期です。
そのため妊娠8週目になると、つわりの症状がひどく大変な思いをしているママも多いでしょう。
つわりの症状として特に多いのは、吐き気がひどくて食事を摂れない「吐きつわり」です。吐きつわり対策としては「食べれるものを食べたい時に食べること」がポイント。もし食事を摂れない場合も、脱水症状にならないよう水分だけはしっかり摂取したいところです。吐きつわりでお悩みであれば「吐きつわりの症状や対策法11選まとめ」の記事に対策方法を書きましたので、良かったらチェックして下さい。
また、空腹になると吐き気がおこる「食べつわり」になるママも多いです。食べつわり対策としては「空腹の状態を作らない」「食事は回数を多く・1回分を少量にして食べること」などがポイント。ただ、体重が増えすぎるのは良くないので、低カロリーのものを食べるなどをして体重管理には気を付けたいところ。食べつわり対策については「体重増加に注意!食べつわりの症状&対策術まとめ」をご参照下さい。
他にも、つわり症状は人によって個人差がありますが、「においつわり」「よだれつわり」「眠りつわり」など、その症状のタイプは大まかに分類できるようです。ですので、つわり対策はまず第一に「自分のつわりタイプを見抜くこと」が大切で、あなたのつわりタイプに合わせた対策を実践すると効果が出やすいでしょう。
「つわりタイプを見抜く」「つわり対策」では次の記事が参考になると思いますので、良かったらチェックして下さい。つわりは必ず終わりがあると考えて、今を乗り切るための方法をどんどん試して下さいね。
妊娠悪阻には要注意です!
つわりの時期はたとえ食事が摂れなかったとしても、水分が摂れておしっこが出ていればそこまで問題はありません。ただ、水分が摂れないのに嘔吐を繰り返すような場合は、「妊娠悪阻(にんしんおそ)」の疑いがあります。
妊娠悪阻になると脱水症状が進行し飢餓状態になり、さらに重症になると「幻覚を見る」などの脳神経症状が現れ、最悪の場合、母体を守るために中絶手術をしなければならないケースもあります。
早期発見、早期解決が大切ですので、水分が摂れないような状態になったら、早めに病院に行って先生に相談しましょう。妊娠悪阻についての詳細は、次の記事にまとめました。
妊娠8週目につわりがないのは問題ない??
一般的に妊娠8週目はつわりのピークの時期ですから、この時期になってもつわりがないと「ちゃんと赤ちゃん育っているのかな?」「何か問題があるのかな?」など心配になるかもしれません。ただ、「つわりがありましたか?」というアンケートによると…
- つわりが非常にあった:44%
- つわりが少しあった:39%
- つわりがあまり無かった:12%
- つわりが全く無かった:5%
という結果になっており、つわりが全くないママも結構多いので、あまり心配する必要はないでしょう。もし、つわりがないことで不安や心配に思うのなら、産婦人科の先生に相談してみると良いでしょう。
身体のラインが変化?妊娠8週目のお腹の大きさについて
妊娠8週目になると、子宮の大きさもだいぶ大きくなり「卵2個分」「握りこぶし」くらいのサイズになります。ママのお腹の大きさは、見た目の印象は変わりませんが、下腹部に触れるとふっくらとした感覚があるかもしれません。
お腹の見た目の大きさはあまり変わらないので、身体のラインの変化もあまりありません。ただ、「胸が張る」「胸が大きくなった」などと感じ始めるママは多いようです。
胸が張ったり大きくなるのは、母乳がでる状態になるよう胸がだんだんと発達するからです。きついブラジャーを付けていると、その発育を止めてしまい、産後母乳の出が悪くなる原因となる恐れがあります。もし「いつものブラジャーがきつい」と感じるようになったら、早めにマタニティブラを検討しましょう。
妊娠8週目のママによくある5つの症状&注意点
赤ちゃんが急激に成長している妊娠8週目は、ママの身体にいろいろと不快な症状が現れがちです。ここではよくある5つの症状や注意点をご紹介します。
腹痛
ママの子宮は袋状の形をしており、厚い筋肉の壁でできています。子宮が大きくなる過程で、子宮の筋肉が引き伸ばされるために、下腹部にチクチクとした痛みなどが生じやすいです。また、子宮周辺の臓器や靭帯が引っ張られることになり、それを痛みとして感じることもあります。妊娠初期の腹痛はよくあることで基本的には問題ありませんが、出血を伴うような場合には「流産」の可能性もあるので注意が必要です。
頭痛
妊娠初期にはホルモンの影響で血液循環が良くなるために、頭痛になるママも多いです。血液循環が良くなり脳血管も拡がることで、その血管により神経が圧迫されたりして「偏頭痛」という症状として現れるようです。偏頭痛がひどいと頭痛薬を飲みたくなるかもしれませんが、その場合は医師に相談して、医師の指導のもとで服用するようにして下さい。
おりものの変化
おりものの量が増えたり、色が変わったりなど、おりものの変化を感じるママも多いです。基本的には、妊娠による生理的な変化の1つなので心配はいりません。ただ、「膿のようなもの」「酒かすのようなもの」「白くてぽろぽろしたもの」「悪臭がひどい」「かゆみがある」などの場合は、膣炎や感染症などの疑いがありますので、医師に相談してみましょう。
頻尿
赤ちゃんはまだ小さいですが、子宮はどんどん大きくなるため、膀胱が圧迫されてトイレが近くなりやすくなります。仕事をしているママの場合、なかなかトイレに行きにくいかもしれませんが、我慢すると膀胱炎になる恐れがあるので、まめにトイレに行くようにしましょう。
便秘
子宮が大きくなると膀胱だけでなく、腸も圧迫されます。また、妊娠中に分泌される「プロゲステロン」というホルモンは、腸の運動を鈍らせる作用があります。これらの影響で、妊娠中に便秘がちになるママも多いです。便秘でツラいようであれば、医師に相談の上で薬を処方してもらいましょう。自己判断での市販薬の使用はNGです。
妊娠8週目のエコー写真や赤ちゃんの成長について
妊娠7週目までは「胎芽(たいが)」と呼ばれていましたが、妊娠8週目からは「胎児(たいじ)」と呼ばれるようになります。赤ちゃんの大きさは「頭殿長(CRL):14~20mm」ほどに成長します。
エコー写真は次のようになっています↓
(出典:e-ninshin.com)
これまではエコーで見ると「腹側に彎曲したC字型」の形に見えましたが、この時期からだんだんと伸展してきて、頭と胴体が分かれ、手足も明瞭に区別できるようになり、人間らしくなり始めます。腕や足も長くなってきて、肘が曲がるようになり、指の原型も現れるようになります。
また、妊娠8週目の時期には「脳/心臓/肺/肝臓/腎臓」などの、ほとんどの内臓器官は基本的にできあがり完成に近づいています。腸は長いため、お腹の中に入りきらず「へその緒」の中にありますが、さらに成長すれば正しい位置に収まってくるようです。
この時期、まだ栄養の多くを「卵黄のう」という栄養のふくろから摂取してますが、へその緒を通して、ママの未完成の胎盤からも少しずつ栄養補給が始まっています。胎盤は妊娠4ヶ月頃に完成しますが、胎盤が完成すると俗に言う「安定期」になりますね。
このように赤ちゃんはどんどん成長しています。妊娠8週目は「つわり症状」「妊娠初期症状」などで大変な時期ですが、エコー写真を見ることで「お腹の赤ちゃんも頑張っているんだ!」と実感し、ストレスを軽減できるかもしれませんね。
妊娠8週目と流産。腹痛を伴う出血には引き続き注意!
「流産」は妊娠22週までに妊娠が中断されることをいい、その中でも妊娠12週目未満の流産を「早期流産」といいます。ですので、妊娠8週目の流産の場合は、早期流産となりますが、そのほとんどは染色体異常など胎児側の理由で起こります。
早期流産の兆候としてよくあるのは「腹痛を伴う出血」です。妊娠初期症状として腹痛や出血はよくあることですが、両方の症状が同時に出ている場合には注意が必要とされています。
ただ、「腹痛を伴う出血」が必ずしも早期流産の兆候とは限りませんし、「腹痛と出血が同時に出なければ大丈夫」というワケでもありません。腹痛のみであっても「痛みがどんどん強くなっていく」「我慢できないような激しい痛みがある」などの場合は早期流産の兆候かもしれません。
妊娠8週目はまだまだ不安定な時期ですから、とにかく何か異常を感じたら、自己判断せずに病院へ行って医師に相談する事をオススメします。
妊娠8週目に気をつけるべき5つのこと
風疹などの感染症には要注意!
風疹というと小さな子どもがかかるイメージがありますが、実は大人がかかるケースも多い感染症です。妊娠中に風疹に感染すると、胎盤を通して赤ちゃんも感染してしまい、赤ちゃんに障害などの悪影響を及ぼす可能性があるとされています。理想を言えば、妊娠前に風疹の予防接種を受けるのが良いですが、妊娠してから「風疹の抗体が少ない」と言われた場合には、「人込みを避ける」「マスクを着用する」「うがい手洗いをする」など心がけましょう。
その他の感染症にもご注意を!
ウィルスや細菌、寄生虫などに妊婦さんが感染することで、赤ちゃんも感染し、何らかの悪影響を及ぼす危険性があります。例えば…
- トキソプラズマ→視力障害、脳性まひなどの先天性障害
- リステリア菌→流産や早産、新生児の髄膜炎や敗血症
などなど。他にもサルモネラ菌、O-157、ノロウイルスなど、妊娠中に気を付けて欲しい感染症はたくさんあります。食べ物、特に生肉には要注意です!(参考→妊娠中NGの食べ物&飲み物11品目まとめ)
薬の服用は大丈夫?
妊娠4~7週目は「器官形成期」で、赤ちゃんが薬の影響を最も受けやすい時期です。妊娠8週目は器官形成期をぬけており、過敏な時期は過ぎていますが、性器など細かな部分の形成は続いていますから奇形が起こる心配がなくなるわけではありません。ですので、何か不調があったとしても、自己判断での薬の服用は避け、医師の判断を仰いでから薬を飲むようにしましょう。
カフェイン、アルコール、たばこはNG!
妊娠中にNGのものの代表といえば「カフェイン」「アルコール」「たばこ」でしょう。
- カフェイン…流産の確率を高める、胎児の発育障害など。
- アルコール…特異顔貌、成長障害、中枢神経障害などの胎児性アルコール症候群。
- たばこ…低体重児、子宮内胎児発育遅延、早産など。
このように、どれも赤ちゃんに悪影響を及ぼす恐れがあるので、妊娠が判明したら禁止するようにしましょう。
歯のケアをしっかりと!
妊娠8週目はつわりがピークになる時期でもあり、「食べれる時にちょっとずつ食べる」というママも多く、食生活が乱れがちです。ただ、食事回数が多いと口の中のpH(ペーハー)値が下がってしまい、虫歯になりやすくなります。ですので、妊娠中、特につわりの時期は、いつも以上にしっかりと歯磨きをするよう心掛けましょう。
まとめ
以上、妊娠8週目について「つわりのこと」「ママの身体の変化や初期症状のこと」「赤ちゃんのエコー写真や成長のこと」「流産のこと」「気をつけるべきこと」などなど、知っておいて欲しいポイントをご紹介しました。
妊娠8週目は、多くのママがつわりに悩まされる時期ですが、つわりは「一生懸命成長してるよ!」という赤ちゃんからのメッセージだと考えて、前向きな気持ちで過ごしていただけたらと思います。