子どもの熱中症予防と対処法8つのポイント。年間6万人以上搬送100人死亡の危険な熱中症
真夏の暑い時期になると、子どもを持つ親として気になる事の1つに「熱中症」があるでしょう。特に、小さな子どもは体温調節機能が未熟で熱中症にかかりやすく、症状も深刻化しやすいので注意が必要です。
子どもを熱中症のリスクから守るためにも、親として予防法と対処法は知っておきたいところです。
今回は、子どもの熱中症の8つの予防法と、実際に熱中症になってしまった時の対処法についてお話しします。
もくじ
そもそも熱中症とは?
まず最初に、そもそも熱中症とは何なのか?というところからお話ししていきます。
熱中症についてWikipediaをチェックしてみると…
熱中症(ねっちゅうしょう、hyperthermia、俗に heat stroke, sun stroke ということが多い)とは、暑熱環境下においての身体適応の障害によっておこる状態の総称である。主な熱中症の症状としては、めまい、失神、頭痛、吐き気、気分が悪くなる、体温の異常な上昇、異常な発汗(または汗が出なくなる)などがある。また、熱中症が原因で死亡する事もある。
と記載されています。簡単に言うと、体内に熱がたまって、身体に異変が起きることです。
夏など暑い時には体温が上がりやすく、汗をかきやすく、身体の水分が失われやすいです。その影響で脱水症状を起こしたり、意識が朦朧としたりなど、熱中症の症状がでてきます。
特に、2歳児くらいまでの小さな子どもは、体温調節機能が未熟で重症化しやすいので注意が必要です。
子どもの熱中症予防、8つの注意ポイント!
そんな子どもの熱中症ですが、どのようにして予防したら良いのか、8つの注意ポイントをご紹介します。
【其の一】30度以上の気温には注意!
気温が30度を超えるような時には、室内で過ごすのが良いでしょう。もし外出する場合は、帽子をかぶせたり、こまめに水分補給させたり、ときどき涼しい場所で休憩したりなどの対策が大切です。
【其の二】水分摂取量やおしっこの量に注意!
日頃から、子どもの水分摂取量やおしっこの量が、どのくらいなのかを知っておきましょう。おしっこの量が少なければ水分が足りない証拠なので、「もっとお水を飲ませよう!」という目安になります。
【其の三】湿度が高いときには注意!
気温や室温があまり高くなかったとしても、湿度が高いときには注意が必要です。湿度が高いと汗をかきにくくなるので、汗による体温調節がしにくくなります。
【其の四】外で遊んだあとは水を飲ませること!
外で元気に遊んだあとは、疲れてそのまま寝てしまう事もあるでしょう。しかしそのまま寝かせたままでいると、気付かぬうちに脱水症状が進行することも。寝る前にしっかり水分補給させることが大切です。
【其の五】服装に注意すべし!
汗をかいて体温調節ができるように、吸汗性のよい服を着させましょう。暑い時には、身体を締め付けるようなタイトな服装よりも、風を通しやすい服装の方が良いです。
【其の六】たっぷり寝汗に要注意!
子どもは寝汗をかくものですが、寝汗の量が多い場合には注意が必要です。1日を振り返ってみて、あまり水分補給をしていなかったら、無理やりにでも起こして水分を摂らせましょう。
【其の七】短時間でも車に置いていくのはNG!
外の気温があまり高くなかったとしても、直射日光の当たっている車内の温度は急上昇します。子どもの脱水症状は短時間で進行しますから、5分や10分程度であっても、車内に子どもを置いて離れるのはやめましょう。
【其の八】運動不足に注意!
日頃から適度に運動させるようにし、暑さに強い体作りを心掛けましょう。エアコンの効いた部屋で汗をかかない遊びばかりしていると、暑さに弱くなって、イザ外出した時に熱中症にかかりやすくなります。
などなど、子どもの熱中症予防の為にも、以上のポイントは日ごろから意識していきたいところです。
子どもの熱中症、主な症状と症状別の対処法
では次に、実際に子どもが熱中症になってしまったらどうしたら良いのか?主な症状とその対処法をご紹介します。
熱中症の症状を、軽度・中度・重度の3段階に分けてみると…
軽度の熱中症の症状
- 喉が渇く
- 水を欲しがる
- 元気がない
- 喋らない
中度の熱中症の症状
- 汗が少ない
- 尿が少ない
- 口の中が乾いている
- ぐったりしている
重度の熱中症の症状
- 水分を摂りたがらない
- 飲んでも吐いてしまう
- 尿がほとんど出ない
- 暑いのに汗が全然でない
- 皮膚がカサカサ
のようになります。それぞれの段階における対処法は次の通りです。
軽度・中度の熱中症の対処法
日蔭やエアコンの効いた部屋など、涼しい場所で安静にして様子を見ます。水分を摂らせることや、冷たいタオルを頭や身体に当てるなどして体温を下げてあげることが大切です。
ポイントは「涼しい場所・水分摂取・体温を下げる」の3つです。
重度の熱中症の対処法
小さい時期の子どもは脱水症状が急速に進みますから、すぐに病院に連れていきましょう。受診するまでの間も、冷たいタオルを身体に当てたり、うちわで仰いであげたりして、できるだけ体温を下げてあげることが大切です。
※首の付け根、わきの下、足の付け根(股関節当たり)などを冷やすと、体温が下がりやすくてオススメです。
ただ、軽度・中度なのか重度なのか、症状の判断に迷う事もあるでしょう。そんな時「病院に連れて行くべきか?安静にして様子を見るべきか?」を見分けるための大きな目安が、『自分で水分を摂取できるかどうか?』です。
自分で水分摂取できないような場合は、重度の症状と判断し、すぐに病院で診てもらうようにしましょう。
子どもの熱中症予防と対処法まとめ
以上、子どもの熱中症に関して【予防のための注意ポイント8つ】と【主な症状と対処法】をご紹介しました。
小さな子どもは体温調節機能が未熟、熱中症が重症化しやすいので要注意です。子どもは自分自身で熱中症の症状を訴えることは出来ませんから、親がしっかり見てあげることが大切です。
日頃から熱中症予防の意識を持つことが大切ですが、もし熱中症になってしまった場合でも、上記のことを参考に落ち着いて対処しましょう。
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