赤ちゃんの健康バロメータうんち診断について。知っておきたい赤ちゃんのうんちのこと!
新米ママにとって赤ちゃんのうんちは未知の世界。生まれた時のうんちからびっくりしてしまうでしょう。お喋りができない赤ちゃんから排出されるうんちは、赤ちゃんの健康状態が分かる唯一のアイテム(?)なのです。
どんなうんちの状態が危険なのか、それを知っておくだけで今後の育児にとても役に立ちます。今回は、赤ちゃんのうんちの色や形、回数など、ママの疑問をまとめてみたのでぜひ参考にしてみてください。
もくじ
赤ちゃんのうんちが緑色!?危険なうんちの色まとめ!
緑や黄色、茶色と赤ちゃんは成長に伴いうんちの色がコロコロ変化していきますが、突然白や黒、赤になったときびっくりしますよね。赤ちゃんの体調不良はうんちの色に出てきます。どうして緑や白、黒や赤のうんちがでるのか。また危険性はあるのか、をまとめました。
すぐに病院に受診しなくてはならないうんちの色もあるので参考にしてください。
下の画像はjp.moony.comからお借りしています。
緑のうんち
緑の便は健康上問題ありません。赤ちゃんは健康な場合、黄色いうんちをしますが、その黄色いうんちが腸に長くとどまると緑色の便になります。一日に数回うんちが出ていた赤ちゃんが1回しか出なかったときなどは、緑色のうんちが出ることが多いようです。
また母乳の赤ちゃんよりもミルクの赤ちゃんのほうがうんちが固く、腸の中で留まることが多いので緑色のうんちになる頻度は高いようです。
白いうんち
私たちが日頃から見ているうんちは肝臓の「胆汁」というものが便に交じることで色をつけています。色がない白いうんちが出るということはこの「胆汁」が便と混じっていないからです。考えられる原因は「便の回数が多いことで胆汁が足りなくなる」か「胆道閉鎖症」の2つです。
どちらにせよ、病院の受診が必要になってきます。
胆汁が便の排出に間に合わない
大人が下痢をして便の回数が多くなる時、便は白っぽくないですか?それは胆汁が便の排出に追いつかず、色がつかないからなんです。赤ちゃんが嘔吐と一緒に白い下痢をしている場合、ロタウイルスによる急性胃腸炎の危険性があります。すぐに病院に行き、適切な処置をとってもらいましょう。また、下痢の回数が多いと脱水症状になりやすいので注意が必要です。
胆道閉鎖症
もう一つの原因として挙げられる「胆道閉鎖症」。胆道閉鎖症は胆道の通り道がふさがってしまい胆汁が便と混ざらない病気です。下痢ではなく通常のうんちの形状で、色が薄黄色やベージュ色の場合は、胆汁の通り道がふさがってしまっている危険性があります。
胆道閉鎖症の赤ちゃんは
- 黄疸
- 白目が黄色くなる
- 尿が黒っぽい
といった症状が現れます。
先天性や生後間もなく塞がる事があるようです。早めの処置が大事な病気なのですぐに病院に行きましょう。
黒いうんち
黒いうんちには様々な原因があります。危険なものから、様子を見るものまであるので見分けるのがだいじです。
胎便
生まれたばかりの赤ちゃんのうんちは「胎便」といい黒いうんちを出します。この場合緑がかった黒いうんちで生後2~4日は続く便です。通常、胎便が出し切ると黄色い便に変わっていくので健康上問題のない便と言えるでしょう。
鉄分が多い・便秘
ママが鉄分の多い食べ物を食べて母乳を上げると赤ちゃんのうんちも黒くなることがあります。また、赤ちゃんが便秘のときなども黒くなる場合があります。それぞれ一過性なので数日で元の便に戻るはずです。
赤ちゃんの鼻血やママの乳首からの出血
赤ちゃんは新陳代謝がいいため鼻血をよく出します。その鼻血を飲み込んでしまったりすると便も黒くなるようです。また、ママの乳首に傷がついて出血している場合も赤ちゃんの便が黒くなる場合があります。こちらも一過性なので数日で元の便に戻るでしょう。
消化管での出血
体の奥にある消化管で出血の危険性があります。この場合はすぐに病院に受診する必要があります。
・赤黒い
・赤ちゃんの機嫌が悪い
といった症状の場合は、消化管の出血を疑ったほうがいいです。
出血なら赤なのでは?と思いますが、体の奥にある消化管、胃や十二指腸などで出血がある場合は、赤ちゃんの肛門から排出されるまでに時間がかかります。肛門までの道のりに胃酸の影響で血液が酸化し黒くなるのです。いつもは黄色や緑のうんちなのに突然赤黒いうんちが出た、という場合は出血の危険性が高いのですぐに病院を受診しましょう。
赤いうんち
赤いうんちの場合、肛門付近での出血の可能性があります。健康上問題のない赤いうんちからすぐに受診しなくてはならない赤いうんちがあるので、しっかり見分けられるようにするといいでしょう。
細菌性胃腸炎
真っ赤なうんちの他に
- 嘔吐
- 下痢
- 発熱
がある場合、細菌性腸炎の場合があります。
カンピロバクター、サルモネラ、病原性大腸菌、腸炎ビブリオ、黄色ブドウ球菌などの細菌感染が原因になります。細菌がついた食べ物を口にする、細菌のついた手で調理する、野良犬や野良猫に触れたまま手を洗わない、など感染経路は様々。梅雨どきから夏にかけて多く起こります。
腸重積症
いちごジャムのようなうんちはすぐに病院へ!腸重積症の可能性が高いです。腸重積は小腸の先端部が腸に入り込んで重なってしまう病気で、2歳位までの体格のいい男の子の乳幼児に多い病気です。腸が腸の中に入り込む時に腹部が強烈に痛くなるので、激しく泣きわめいたり、突然吐いたり、顔色が悪くなります。10分~30分おきに繰り返され、腹痛がないときは機嫌も元に戻ります。
しかし腸重積症を放置しておくと重症化してしまう危険性があるので子供の様子がおかしいと感じたら病院に行きましょう。腸重積症は24時間以内であれば手術せずに治療でき、後遺症もないと言われています。
切れ痔
ミルクの赤ちゃんは母乳の赤ちゃんよりもうんちが固く便秘になりやすいです。また離乳食が始まったばかりの子もうんちが固くなる傾向があります。そんな固いうんちを排出する際に肛門が切れてしまい、うんちに血が混じり赤くなる場合があります。その場合数日で元のうんちに戻るので安心してください。
うんちが硬い赤ちゃんや便秘の赤ちゃんには食物繊維の多い離乳食をあげたりお腹をマッサージしてあげたりするとうんちの出が良くなりますよ。
うまく消化されなかった食べ物
スイカやトマト、にんじんなどうまく消化ができなかった場合、食べ物の色や形状がそのままうんちに現れる場合があります。その場合は健康上に異常はありません。しかし、血便と似ているので、赤ちゃんの機嫌などを観察するようにしましょう。筆者には子供が2人いますが人参、トマトはよくそのまま出てきました。食材は細かく切ったり、クタクタに煮たりするなどして対処するといいでしょう。
うんちの色まとめ
母子手帳にも載っているうんちのカラーチャートです。1番から3番のうんちの色は胆道閉鎖症の可能性があるので注意が必要です。
健康なうんちは4番~7番なので、あかちゃんのうんちの色で気になることがある場合はこのカラーチャートと見比べてみるといいかもしれません。赤や黒の説明はないのが少し残念ですね…。
黄色が強かったり、緑っぽかったりと赤ちゃん一人ひとりうんちの色に個人差があります。また、月齢によってもうんちの色が違ったり、ミルクと母乳でもうんちの色は違ったりするものです。
自分の子供が普段どのような色なのかしっかり覚えておくといいかもしれません。そうすることで、いつもと違う色のうんちが出た時に迅速に対応できると思います。
うちの子うんちの回数が多い?月齢別うんちの回数や量などの特徴をご紹介!
うんちの回数 | 一回の量 | うんちの特徴 | |
0~1ヶ月 | 5~10回 | 5~15g | ・黄色や緑色 ・水っぽい ・酸っぱい匂いがする |
1~3ヶ月 | 2~5回 | 20~40g | ・水っぽいうんちから泥状のうんちに変わっていく ・ミルクの赤ちゃんはうんちの回数や量が少なめ |
3~6ヶ月 | 2~4回 | 60~100g | ・離乳食が始まるとうんちがゆるくなったり固くなったりすると個人差が出てくる ・1日4~5回する子もいれば2日に1回ペースの子もいる |
6ヶ月~1歳 | 1~3回 | 60~100g | 離乳食が始まり泥状のうんちからしっかりとしたうんちになる |
1~2歳 | 1~3回 | 100~150g | 形も量も大人と変わらない |
2~3歳 | 1~2回 | 150~200g | 形も量も大人と変わらない |
うんちの量が少ない
うんちの頻度や回数は個人差がありますが、明らかにうんちの量が少なく、
- お腹が張っている
- おっぱいorミルクの飲みが悪い
- 嘔吐がある
- うんちが固い
- 切れ痔になっている
などの症状も一緒にある場合は病院に相談しましょう。
赤ちゃんの便秘の原因としては
- 授乳量不足
- 母乳の質の低下
- ママの冷え
などが考えられます。
授乳量は目に見えないものなので赤ちゃんがコクコクと音を立てて母乳を飲んでいるか、おしっこは出ているかなどを観察してみてください。足りなそうな場合はミルクを足してあげましょう。
揚げ物や甘い物、肉や乳製品などの過度な摂取は母乳の質を低下させ、ドロドロ母乳にします。消化も悪く水分不足になってしまうので便秘になってしまうようです。ママがバランスの良い食生活を心がけると良いでしょう。
ママの冷えですが、ママの身体が冷えることで母乳の温度も冷えます。そうなると赤ちゃんの腸の活動が低下し、便秘気味になるそうです。便秘解消につなげてあげることで赤ちゃんが快適に過ごせますね。
うんちが多い
うんちが少ないのも心配ですがうんちが多いのも心配ですよね。
- 色や匂いがいつもと違う
- 赤ちゃんの機嫌が悪い
- おっぱいorミルクの飲みが悪い
などいつもと違う場合は病院に相談しましょう。うんちの色が違う際はおむつも病院に持っていくと迅速な対応をしてもらえます。
うんちの回数・量まとめ
うんちの回数や量は個人差があるため他の子と比べるよりも「普段」の回数や量で比べるといいでしょう。1日10回以上うんちをしていたのに1日1回しか出ないときは明らかにおかしいですよね?
基本的に赤ちゃんの機嫌が良ければ2,3日に1回のペースのうんちでも問題はありません。うんちがいつもより多い、少なく赤ちゃんの機嫌も悪い場合は何らかのトラブルがあるでしょう。
また、3日以上うんちが出ず、機嫌が悪い場合は綿棒にワセリンなどをつけ浣腸してあげるとうんちが出やすくなりますよ。それでも出ない場合は小児科を受診しましょう。
赤ちゃんのうんちが水っぽい!?ゼリー状!?この形状大丈夫!?
うんちの状態は月齢や口にしたもの、体調でコロコロ変化します。その中でもゼリー状のうんちや水っぽいうんちはインパクトが大きく、ママもびっくりしますよね。では、いつもと違ううんちの形状で危険なものと問題がないものを紹介してきます。
ゼリー状
赤ちゃんのうんちにゼリー状のものが入っているとびっくりしますよね。このゼリー状は「腸の粘液」です。消化器官が未発達の乳児には、よく便と一緒に排出されるものなので心配はいりません。
しかし、腸の粘液は大腸内で炎症などのトラブルが起こっている時に分泌されるもの。ゼリー状のうんちが多い場合は注意が必要です。
ゼリー状のうんちが出た場合
- 発熱はないか
- 血便ではないか
- 母乳やミルクの飲みはいいか
- 機嫌はいいか
をチェックし、いつもと様子が違うようなら病院を受診するといいでしょう。少量の場合や上記に当てはまるものがない場合は様子見で大丈夫です。
泡orムース状
泡やムース状のうんちが出るときもありますが、泡やムース状のうんちは健康上問題ありません。なんだこれ!と驚くビジュアルではありますが…笑
泡やムース状になる原因は「空気」です。ミルクや母乳を飲む時に一緒に空気を飲んでしまうことで、うんちと一緒に空気が出てきて泡になったりムース状になったりします。生後1ヶ月くらいの小さな赤ちゃんで、ゲップが上手にできない子や、母乳の子に多いようです。
その他にもママがネギやたまねぎ、にんにく、ニラなどのガスが出る食材を食べた際に赤ちゃんは泡のうんちが出やすい傾向にあります。健康上に問題はないので控える必要はありません。
水っぽい
離乳食が始まるまで赤ちゃんのうんちは柔らかく水っぽいうんちです。また、ミルクよりも母乳の子のうんちも柔らかい傾向があります。そのため離乳食が始まる前の下痢の判断は難しいですよね。いつもよりも水っぽいな、と感じたら
- 熱はないか
- 嘔吐はないか
- うんちの回数
- うんちの形や色、匂い
- 母乳やミルクの飲みはいいか
など赤ちゃんの様子を確認しましょう。うんちの回数や形、色、匂いは体調不良のときは変化があるのでわかりやすいです。下痢の原因としては体調不良による消化吸収能力の低下やウイルス感染が挙げられます。
母乳が原因で下痢になることはないので安心してください。どんなにママが下痢や嘔吐するような体調不良のときでも母乳はあげて大丈夫です。母乳からあかちゃんに感染することはありません。しかし、その場合は、念入りな手洗いはしっかりしましょう。
背中漏れしてしまう赤ちゃんのゆるゆるうんち。解決策あります!
月齢の低い赤ちゃんのゆるゆるうんち。うんちの量が増えてくる生後4,5ヶ月のころにうんちが背中から漏れてしまうことで悩んでいるママは多いのではないでしょうか。
筆者も子供が小さいときはとても悩みましたし、今でも周りで赤ちゃんを育てるママに相談を受けます。今から教える方法だと高確率で赤ちゃんの背中漏れは回避できるでしょう!
では早速やり方をご紹介します。
やり方といっても、おむつの後ろ側を内側に折り込んでから、おむつのテープをまっすぐ横に止めるのではなく、斜め下に向かって止める!たったそれだけです。言葉では難しいので画像を見ていただければ分かると思います。
こんな感じです。
このように止めることで背中の隙間がなくなり、うんちが漏れにくくなります。一回のうんちの量が多く、うんちが漏れてしまうことで悩んでいるママは是非試してみてくださいね♪
次の動画も良かったらご参照下さい。
赤ちゃんのうんちを毎日観察し、いつもと違うときはすぐに対応しよう!
赤ちゃんのうんちの色や回数、量や形についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
赤ちゃんのうんちは個人差があり目安を参考にするのもいいですが、やはり普段のうんちの状態をしっかり把握しておくことが一番かと思います。
いつもと少しでも違う場合は、まず赤ちゃんの機嫌を見てみましょう。機嫌がいい場合はしばらく様子見で大丈夫です。機嫌が悪かったり熱があったり、嘔吐などがある場合は直ぐに病院に行くようにすると早期発見に繋がり大事に至らない場合があります。病院に行く際はうんちも一緒に持っていきましょう。
その際は色や形が変わる前に早めに持っていくと正確に診断してもらえます。実物を持っていくのが難しい場合や早く持っていけない場合は写真を取り、うんちの回数、色、形など詳しくメモしていくといいです。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。