育児休業給付金の金額計算方法と計算例・計算ツール・条件・申請手続き等まとめ

「育児休業給付金」は働く女性がママになった時には、絶対に活用して欲しい制度ですが、その詳細についてご存知ない人も多いようです。

この制度は、産後も仕事を続けるママのための、育児で働けない期間の生活サポート給付金です。人によっては300万円以上も支給されるので、あるのとないのとでは大きな違いでしょう。

今回はそんな育児休業給付金について、「貰える金額」「計算方法」「貰える人の条件」「申請の流れ」「いつもらえるのか(支給日)」「延長手続き」など徹底的に解説していきます。

そもそも育児休業給付金とは?

そもそも育児休業給付金とは?

仕事を続けるパパやママは、赤ちゃんが1歳になるまで育児休業(育休)を取得することができます。しかし、育児休業の期間中は会社からのお給料は出ないため、本人が加入している雇用保険から経済的な支援をしてくれるのが、育児休業給付金です。

赤ちゃんが1歳になるまでの期間(特別な理由がある場合は最長1歳6ヶ月まで)、育児休業給付金を受け取ることができます。

ママの代わりにパパが育児休業を取得する場合も給付金を貰う事ができます。また、2人ともに育児休業を取得する場合「パパ・ママ育休プラス」といって、赤ちゃんが1歳2ヶ月になるまで、2人それぞれ1年間まで育児休業を取得できます。

ちなみにママの場合は、産休期間(基本8週間)後から、育児休業が開始となります。パパの場合は、出生日または出産予定日から取得可能です。

kikan
参照:zaimupartners.biz

計算方法は簡単?育児休業給付金の金額を知ろう!

計算方法は簡単?育児休業給付金の金額を知ろう!

育児休業をするにあたって気になることの1つが、「給付金がいくら貰えるのか?」でしょう。

育児休業給付金の金額は…

・育児休暇開始~180日目:月給の67%
・育児休業開始から181日目以降:月給の50%

と定められています。月給は残業代なども含み、休業開始前6ヶ月の平均の金額となります。

例えば、月給30万円のママが、赤ちゃんが1歳になるまで休んだ場合…
(産休期間8週間を2ヶ月として分かりやすく単純計算すると)

 ~180日目:30万円×0.67=201,000円

 181日目~:30万円×0.5=150,000円

 (201,000円×6ヶ月)+(150,000円×4ヶ月) = 1,806,000円

となります。お休みの期間中にこれだけのお金を貰えたら、かなり経済的には助かるでしょう。

ちなみに、2014年3月までは全期間50%の支給額でしたが、2014年4月から最初の180日間が増額となりました。パパの育休取得率はママに比べて格段に低いですが、その大きな理由の1つが「経済的に苦しくなるから」です。でも、月給の67%に増額したことで、以前よりもパパが育児休業を取りやすくなったのではないでしょうか。

また、上限額は285,621円(67%)、213,150円(50%)と定められています。月給100万円の人が67万円(67%)、50万円(50%)貰えることはありません。

※ご自身で金額計算したいなら、次のサイトがとても便利です!
育児休業給付金の期間・金額計算ツール

育児休業給付金を貰える人の5つの条件とは?

育児休業給付金を貰える人の5つの条件とは?

育児休業給付金は赤ちゃんのママ・パパの誰しもが貰えるわけではありません。貰える人の条件は次の通りです。

  • 【1】雇用保険に加入していること
  • 【2】育児休業前の2年間のうち、1ヶ月に11日以上働いた月が12ヶ月以上あること
  • 【3】育児休業中に、勤務先から1ヵ月に月給の8割以上のお金を貰っていないこと
  • 【4】休業日数が対象期間中に毎月20日以上あること(※終了日を含む月の場合、1日でも休業日があればOKです)
  • 【5】育児休業後に働く意思があること

このような条件を満たしていれば、正社員でなくとも、契約社員やパートの方でも育児休業給付金の対象になります。

育児休業給付金の申請手続きの流れ5ステップ!

育児休業給付金の申請手続きの流れ5ステップ!

育児休業給付金の手続きは、基本的には本人に代わって勤務先がしてくれるケースがほとんどですが、本人が手続きするケースもあるようです。

  • (1)書類は勤務先が用意&手続きも勤務先パターン
  • (2)書類は勤務先が用意&手続きは本人パターン

の2パターンありますので、それぞれの手続きの流れを解説します。

書類は勤務先が用意&手続きも勤務先パターン

  • 【Step1】まずは勤務先に「育児休業給付金の受給資格があるかどうか」を確認します。例え雇用保険に入っていても、他の条件をクリアできていない場合も…。
  • 【Step2】育児休業する日程を伝えましょう。育児休業の申出の期限は、法律で「休業開始予定日の1ヶ月前まで」と定めらてます。開始日・終了日を明らかにして、早めに勤務先に相談したいところです。この時、復職後の労働条件についても確認しておきたいですね。
  • 【Step3】勤務先で申請に必要な書類をもらいます。ママの場合は、産休前に必要書類を貰い、「提出は郵送でOKかどうか」を確認しましょう。
  • 【Step4】申請書類に必要事項を記入して、勤務先に提出します。この時期はお腹も大きくなってますから、郵送でOKだと楽ちんですね。
  • 【Step5】書類の提出から2~5ヶ月後に、最初の給付金が振り込まれます。その後、2ヵ月ごとに給付金が振り込まれますが、2ヵ月ごとに追加申請が必要となります。(1)のパターンの場合は、これも勤務先で手続きしてくれると思います。(念のため勤務先に確認して下さい)

書類は勤務先が用意&手続きは本人パターン

【Step1】~【Step3】までの流れは同じ。

【Step4】申請書類を勤務先に提出し承諾をもらった後に、自分自身でハローワーク(公務員の方は共済)に提出します。

【Step5】給付金の振り込みに関しては同様。2ヵ月ごとの追加申請を自分自身で行うことになりますが、給付金の申請期限には要注意です。申請を忘れると、その後の給付金が一切もらえなくなる可能性も…。

育児休業給付金の申請手続きから給付金の振り込みまでは、以上のような流れとなるので、大まかに把握しておきましょう。まずは早めに職場に相談です!

育児休業給付金はいつ貰える?知らないと恐い支給日の話

育児休業給付金はいつ貰える?知らないと恐い支給日の話

育児休業給付金の初回のお金が「いつ口座に振り込みされるのか?」については、「書類の提出から2~5ヶ月後」と上で書いたように大きな幅があります。

というのも、ハローワークへの書類の提出や申請手続きは、基本的には本人に代わって勤務先がしてくれるのですが…

育児休業開始日から4か月を経過する日の属する月の末日まで(たとえば、育児休業開始が7月10日の場合、4か月を経過する日は11月9日ですので提出期限は11月30日までとなります)
(参照:www.hellowork.go.jp)

というように、提出期限が4ヶ月後という設定のため、勤務先によってはギリギリの提出となり、実際に口座に振り込まれるのが5ヶ月後になることもあるのです。

ですので、勤務先に書類の提出をしたらすぐにお金が貰えると思わず、5ヶ月後になる可能性も考慮して、家計をやりくりしていきましょう。もし支給日をもう少し正確に知りたいなら、勤務先に「いつ書類の提出・申請手続きをするのか?」確認してみるのも1つの方法でしょう。

育児休業給付金は支給期間の延長が可能です!

育児休業給付金は支給期間の延長が可能です!

最初の方で、育児休業給付金の支給期間について「赤ちゃんが1歳になるまでの期間(特別な理由がある場合は最長1歳6ヶ月まで)」と記載しました。

特別な理由がある場合、通常は1歳のところ、1歳6ヶ月まで延長が可能ということです

ちなみに特別な理由とは…

  • 配偶者の病気や死亡、離婚など、やむを得ない事情で養育が困難となった場合
  • 保育所に入所を希望して申し込み中だけど、入所できない場合

などです。

「育児休業基本給付金支給申請書」に必要な項目を記入し、理由ごとの必要な書類とともに管轄のハローワークに提出します。

・保育所の入所待ち…入園不承諾の通知書など(認可外の保育所は対象外)
・離婚や配偶者の死別…世帯全員の記載がある住民票の写し
・配偶者の病気…医師の診断書

などなど。他にも必要書類が増えることもあるので、管轄のハローワークで確認をしましょう。

忘れずに手続きしたい!社会保険料も免除されます!

忘れずに手続きしたい!社会保険料も免除されます!

育児休業給付金の仕組みは働くママ・パパにとって嬉しい制度ですが、さらに嬉しいのが「社会保険料が免除される」という制度もあること。産前産後休業期間中、そして育児休業期間中の社会保険料が免除されるんです。

例えば、月給30万円の人の社会保険料が1年間免除された場合、約50万円分もの出費を抑えることができます。ただ、自動的に免除になるという事はなく、ご自身での申請手続きが必要となるので、しっかりと手続きをしておきましょう。

日本年金機構の公式ホームページから「産前産後休業取得者申出書」をダウンロードして記載し、産前後休業期間中に勤務先の管轄である年金事務所などへ提出する必要があります。具体的な提出先については勤務先に確認しましょう。

まとめ

以上、育児休業給付金について、「貰える金額」「計算方法」「貰える人の条件」「申請の流れ」「いつもらえるのか(支給日)」「延長手続き」などなど解説させていただきました。

育児休業給付金は長期間にわたって月給の67%・50%も貰えるので、何かとお金がかかるベビー世帯には嬉しい制度でしょう。社会保険料の免除も合わせれば、とても大きなお金になりますから、「貰える人の条件」に該当するのであれば、抜かりなくしっかりと申請しておきましょう。

他にも、妊娠・出産・育児関連でお金をもらえる制度がありますので、良かったら合わせてご確認ください。

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