妊婦が腰痛になる3大原因とは!?妊娠中の腰痛対策ワザ13選まとめ

よくある妊娠中のトラブルの1つが腰痛で、多くの妊婦さんが腰痛に悩まされています。腰痛によるストレスが慢性的になることで、赤ちゃんへの悪影響も心配になってきますから、しっかりと対策をとって腰痛を緩和したいところです。

そこで今回は、妊婦さんが腰痛になる原因や、妊娠中の腰痛対策ワザ、医師に相談すべき要注意症状などなど徹底的に解説していきます。

妊婦は腰痛になりやすい!?妊娠中の腰痛の3大原因とは?

妊婦は腰痛になりやすい!?妊娠中の腰痛の3大原因とは?

妊娠中に腰痛になってしまう原因はさまざまですが、妊婦さんにありがちな原因としては次の3つが有力です。

【原因1】出産ホルモン「リラキシン」の影響

妊娠(超)初期の腰痛の原因と対策法の記事でも解説しましたが、妊婦さんが腰痛になる原因の1つが「リラキシン」という出産ホルモンの影響です。

妊娠するとリラキシンというホルモンの分泌が始まります。リラキシンの役目は「骨盤周りの靭帯を緩ませること」で、出産時に赤ちゃんが骨盤を通れるようにしてくれるのです。

そして、緩んだ骨盤を支えるために、お尻や腰などの筋肉が頑張ってくれるのですが、筋肉の緊張が強くなるために腰痛の症状としてあらわれてきます。腰だけでなく、お尻・足の付け根・恥骨など、骨盤周辺に痛みがでるケースも多いです。

【原因2】お腹が大きくなったことによる姿勢の変化

これは妊娠中期以降、赤ちゃんが大きくなってきてからの原因となりますが、大きくなったお腹とのバランスをとるために、いわゆる「反り腰」という骨盤が前傾した姿勢になります。下図参照↓

お腹が大きくなったことによる姿勢の変化

反り腰の姿勢は、背中や腰に負担がかかるので、背部痛や腰痛を引き起こすことになります。

特に、妊婦さんは運動不足になりがちで、筋力が低下しやすいです。少ない筋肉で頑張ろうとするワケですから、筋肉への負担はいっそう大きくなり、腰痛も悪化しやすくなります。

【原因3】慢性的なストレス

妊娠中の腰痛の原因として「心因性」のものもあります。人間には痛みを抑えるメカニズムが備わっていますが、慢性的な心理的ストレスが原因で、その機能が正しく働かなくなることがあるようです。そのせいで、実際の症状以上に腰に痛みを感じてしまうことも…。

仕事のストレス、人間関係のストレスなどを日ごろから感じている場合、さらに妊娠や出産に対しての不安や心配も重なって、心因性の腰痛になる可能性があります。

妊娠中の腰痛対策ワザ20選まとめ

妊娠中の腰痛対策ワザ20選まとめ

【1】ストレッチをする

ストレッチをすることで筋肉が伸びて柔らかくなり、本来の血流促進のポンプ機能を取り戻します。すると、酸素・栄養の供給や、老廃物・疲労物質の排泄がスムーズになるので、腰痛改善の効果が期待できます。

全身のストレッチをすることで、肩こり改善・疲労回復・むくみの改善など、さまざまな効果が期待できるので、妊娠中も産後もストレッチは継続したいところです。産院の医師やスタッフにストレッチのやり方を指導してもらうのも良いでしょう。

一例として、妊婦さん向けの腰痛体操、腰痛ストレッチの動画をご紹介します↓

 

【2】腰痛改善に関わる栄養素を摂取する

妊娠中はいろいろなものをバランス良く食べるのが良いですが、腰痛がある人は「ビタミンE・ビタミンB1・タンパク質・カルシウム」はしっかり摂取したい栄養素です。

ビタミンEには血流を良くし、筋肉の緊張を和らげる働きがあります。ビタミンB1には筋肉や神経の疲れを和らげる働きがあります。また、ビタミンB1とB6とB12は、神経がちゃんと働くために大切な栄養素ですので、ビタミンB6とB12も同時に摂取できると好ましいです。

また、腰痛改善のためには骨盤周り・腰回りの筋肉や骨を強くしておくことも大切です。筋肉を強くするためにはタンパク質、骨を強くするためにはカルシウムが必要です。筋肉や骨を強くするために、タンパク質やカルシウムの摂取も積極的にしましょう。

【3】腰回りや身体を温める

基本的に妊娠中の腰痛は、ぎっくり腰のような“急性の痛み”ではなく“慢性の痛み”です。このような慢性の腰痛の場合は、温めて血行を良くすることで痛みが緩和しやすいです。お風呂でゆっくりと湯船に浸かる、ホットパックや使い捨てカイロで温める、などで腰回りや身体を温めてあげましょう。

【4】骨盤ベルトをつける

「リラキシンの影響で、骨盤周りの筋肉に大きな負担がかかること」が原因の腰痛パターンの場合、骨盤ベルトでサポートすることで、筋肉の負担が減って腰痛も改善されやすくなります。大きなお腹を支える働きもありますから、妊娠後期・臨月の妊婦さんにはとても嬉しいアイテムでしょう。

妊娠初期から産後まで使える骨盤ベルトとしては「トコちゃんベルト」が有名です。推奨している産院も多いので、医師や助産師さんに相談して、正しい巻き方をアドバイスしてもらうことをオススメします。

【5】適度なエクササイズをする

適度な運動は腰痛改善にはとても効果的なので、是非取り入れて欲しいです。「血行が良くなる」「筋肉の緊張がとれる」「新陳代謝が良くなる」「ストレス発散できる」「体力がつく」「急激な体重増加を防げる」などなど、腰痛改善以外にも良い効果が期待できます。
妊娠中の運動として代表的なのはウォーキングで、妊娠の時期にかかわらずオススメできる運動です。他にも有名どころだと、マタニティヨガ・マタニティスイミング・マタニティビクスなどでしょう。妊娠経過が順調なことが条件ですから、担当医師と相談してどんなエクササイズにするか決めていきましょう。

【6】体重コントロールをしっかりと

お腹の赤ちゃんが大きくなるにつれて、体重もどんどん増えますから、当然のことながら腰への負担も増していきます。急激な体重増加は腰への負担をよけいに大きくするので、計画通りに体重コントロールしていく必要があります。体重が増えすぎることで、妊娠中毒症や糖尿病になりやすくなりますし、難産にもなりやすいので要注意です。

【7】良い姿勢を心がける

お腹が大きくなってきた妊婦さんは、どうしても「反り腰」の姿勢になりがちです。ただ、反り腰の姿勢は、背中や腰への負担が大きいので、なるべく反り腰の姿勢にならないように注意しましょう。頭のてっぺんから糸が通り、上に引っ張られているイメージをもつと良い姿勢になりやすいです。

そのほか、次のような悪い姿勢には注意しましょう↓

悪い姿勢
出典:hazama-seitai.com 

【8】日常生活のクセをチェックしてみる

例えば「いつも右手でカバンを持っている」「いつも右手で掃除機をかけている」「いつも右足から靴下を履いている」などなど、日常生活のふとした行動にクセがある人はとても多いです。このようなクセによって、筋肉のつき方や硬さがアンバランスになって、骨盤を歪ませてしまっていたりします。すると、リラキシンの影響で骨盤が緩んだときに、片側にだけ負荷がかかって「右だけ痛い」「左だけ痛い」のように、腰痛に大きな左右差が出たりすることも…。ですので、日常生活のクセをチェックしてみて、バランス良く身体を使うように改善していきましょう。

【9】パパに指圧やマッサージをしてもらう

自分自身では力を入れにくいので、パパに指圧やマッサージをしてもらうのもオススメです。血行が良くなるので腰痛改善には効果的ですし、夫婦のコミュニケーションの機会にもなります。腰周りだけでなく、背中や肩など、妊娠中に負担がかかりやすい部分を刺激してもらいましょう。

注意点は「子宮を刺激するツボは押さないこと」です。次の4つのツボは妊婦さんには禁忌とのことで要注意です。

妊娠中にNGのツボ
出典:tubodesu.com

肩井・・・首と肩先の真ん中。肩の筋肉の中心にある。
合谷・・・手の親指と人差し指の間にある。
太谿・・・足の内くるぶしとアキレス腱の中間にある。
三陰交・・・足の内くるぶしから指4本分上がったところにある。

【10】リラックスできる時間をつくる

ストレスによる心因性の腰痛対策の1つして、心が安らぐようなリラックスタイムを作りましょう。ウォーキング・マタニティヨガなど軽めの運動をするのも良いですし、何か趣味があるならそれに打ち込んでも良いですし、アロマ温浴・アロマ芳香浴・ハーブティなどもオススメです。アロマオイルやハーブティーについては次の記事にまとめました。

【11】整体やカイロプラティックなどで施術を受ける

腰痛がしんどい時には、整体やカイロプラティック、その他治療院などで施術を受けるのも良いでしょう。姿勢改善やストレッチ等の指導をしてくれるところもあります。
注意点としては、事前に担当医師にOKをもらうこと。妊娠経過によってはNGですので、まずは相談してみましょう。また、治療院にマタニティ対応してるかどうか確認することも大切。特に妊娠初期の施術は受け付けていないところも多いです。

【12】クッションを使ったシムス体位で寝る

シムス体位

シムス体位とは、横向きの状態になり、上になっている足や腕を軽く曲げて、下にクッションを敷き、横向き~ややうつ伏せになる姿勢のことです。シムス体位になると、腰の負担が軽減されて、身体の緊張も取れやすくなります。シムス体位になりやすい妊婦専用抱き枕も販売されているので、良かったらチェックしてみて下さい。

妊婦用抱き枕

楽天市場Amazon

シムス体位の具体的なやり方の説明は、次の動画が参考になるでしょう。

【13】腰に負担のかからない動作を心がける

日常生活で何気なくやってしまっている動作の中には、腰に大きな負担がかかっているものもあります。そういった動作を見直してみて、なるべく腰に負担がかからないよう改善しましょう。
一例としては「ものを持ち上げるときには、腰から曲げるのではなく、膝を曲げて背筋をまっすぐに伸ばして、足腰で持ち上げるようにする」「靴紐を結ぶときに、立ったまま前屈みになって結ぶのではなく、しゃがんだ状態で結ぶ」などなど、腰に負担のかからない動作を心がけましょう。

要注意!妊娠中の腰痛で医師に相談すべき症状とは?

妊娠中の腰痛の主な原因は「リラキシンが骨盤の靭帯を緩めるため周辺の筋肉に負担がかかる」「お腹が大きくなったことによる姿勢の変化で腰に負担がかかる」など。ですので、基本的には「腰に負担のかからない姿勢」の時には痛みがなくなるか、痛みが和らぐはずです。

もし、楽な姿勢(たとえばシムス体位で寝ている姿勢)で安静にしていても痛みが続くのであれば、内臓疾患などの病気の可能性も考えられます。特に、右側のみにずっと痛みがある場合は、腎臓の病気「水腎症」の兆候かもしれません。

ですので、楽な姿勢で安静にしていても痛みが継続するような場合には、一度医師に相談することをオススメします。

まとめ

以上、多くの妊婦さんを悩ませる「妊娠中の腰痛」について、3大原因と13の対策ワザ、注意すべき症状をご紹介させていただきました。妊娠中の腰痛改善のために、あなたに合いそうな対策ワザを試していただけたら幸いです。

ちなみに腰痛は、妊娠中だけでなく産後も、ママを悩ませる症状の1つですから、「ストレッチをする」「姿勢をよくする」「運動で筋肉をつける」「腰に負担のかからない動作をする」などは、妊娠中から習慣づけておきたいところです。

また、不安や心配によるストレスが重なると、胎児の成長にも悪影響がありますから、腰痛以外でも気になることがあれば積極的に担当医師や看護師、助産師に相談するようにしましょう。

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