体重増加に注意!食べつわりの症状&対策術まとめ
妊娠中に多くの人を悩ませるのが「つわり」で、症状は人によって千差万別、様々な症状があらわれます。
そして、つわりの代表的な症状の1つに「食べつわり(食べづわり)」があります。今回は食べつわりについて、症状・注意点・対策術など徹底的に解説していきます。
もくじ
食べづわりってどんな症状なの?
食べつわりはその名称から分かるように、「食べてしまうつわり」のこと。「空腹状態になると気分が悪くなる為に、常に何か食べている」という人が多いようです。
症状の程度は人それぞれで、「食べたら気分が良くなる」という人もいれば、「食べても気分が良くならない」という人もいれば、「空腹でも気分が悪いし、食べても吐いてしまう」というように、食べつわり・吐きつわり両方の症状が出る人もいます。
基本的に、食べつわりは食べる事ができてるので、栄養不足になったり脱水症状になる心配はありません。しかし、日常生活の不便さや不愉快さはありますし、特に「体重増加」「虫歯」に気を付ける必要があります。
食べつわりの人は体重増加と虫歯に要注意!
体重増加に注意!恐ろしい3つのリスクが発生!
妊娠中に赤ちゃんの成長とともに、体重増加するのは当たり前のことですが…、推奨増加量を過度に超えてしまうような場合は要注意!
この記事に書いたように、「妊娠高血圧症候群」「妊娠糖尿病」「微弱陣痛」の3つのリスクが高まります。
さらに具体的に言うと、胎児発育不全・低出生体重児・子宮内胎児死亡・早産・羊水過多症・尿路感染症・流産・先天奇形などのリスクが通常時よりも高くなるようです。
虫歯に注意!食事回数が多いとpHの低下が?
お口の中のpH(ペーハー)値をご存知でしょうか?
pHは7を中性として、小さいほど酸性、大きいほどアルカリ性を示します。pHが5.5より下がると歯の表面からカルシウムやリンなどのミネラルが溶け始めます。つまり、虫歯になりやすい状態ということ。
そして、食事をした時にphが下がり、唾液の働きによって30~60分かけて元の状態に戻ります。糖分が多いものを食べた場合は、通常時よりも回復に時間がかかるそうです。
ですので、食事回数の多くなる食べつわりの場合(特に甘いものが好きな人の場合)は、pHが低下した状態が長くなるために、虫歯になりやすいのです。
食べつわりの対策術11選まとめ
それでは次に、食べつわりの症状を和らげるための対策術をご紹介します。
【1】回数を多く・1回分を少量にして食べる
食べつわりの場合、空腹時に気分が悪くなるため、食事の回数を多くする必要があります。ただ、胃への負担のことや体重増加の心配がありますから、1回の分量を少なくして小分けにして食べるようしましょう。小さめのおにぎりや常備菜を作り置きしておけば、調理の手間が少なくなるので便利です。
【2】食べ物を枕元に置いておく
朝一番の起き抜けはお腹が空っぽになっているために、気分が悪くなりやすいです。起き抜けにすぐに食べれるように、ビスケットやクラッカーなどを枕元に置いておきましょう。「気持ち悪くなったらすぐに食べれる!」という安心感も得られますね。
【3】寝る前に軽食を食べる
寝る前に何か軽食を食べておくことで、朝起きるまでの空腹状態を短くすることができます。「食っちゃ寝」すると太りやすいですから、低カロリーの食べ物が良いでしょう。
【4】すぐに食べれるものを常備する
食べつわり対策として外出時には、バッグに入る大きさですぐに食べれそうなものを常備しておきましょう。おからクッキー・クラッカー・ビスケット・飴・ラムネ・ガムなどはバッグに潜ませやすい大きさでオススメです。
【5】カロリーの低い食べ物を選ぶ
食べる回数が多くなると、どうしても気になるのが体重増加。体重のことを考えてカロリーの低い食べ物を選ぶと安心でしょう。例えば、こんにゃく・寒天ゼリー・春雨・海藻・根菜・煮干し・ナッツ類・キノコ類など。おやつなら糖分ゼロの飴・コンニャクゼリー・・おからクッキー・ヨーグルト・おしゃぶり昆布・クラッカーなど良いですね。
【6】よく噛んで食べる
食べる時にはできるだけよく噛んで食べましょう。よく噛むことは消化を助け、胃にも優しいですし、満腹感も得やすくなります。また、唾液がたくさん出るので、むし歯や歯肉炎の予防につながります。(唾液には食べ物のカスや細菌を洗い流す作用があるため)
【7】無糖の炭酸飲料を飲む
炭酸飲料は口当たりが良く、つわり中の飲み物として人気があります。カロリーや糖分のことを考えると、「無糖」の炭酸飲料がオススメです。レモンを絞ると口当たりが爽やかでスッキリするでしょう。
【8】夜中のムカムカも無糖の炭酸飲料
夜中に胃がムカムカして目が覚めてしまうこともあるでしょう。そんな時にも無糖の炭酸飲料がオススメ。炭酸で胃が膨らむので満足感がありますし、カロリーを気にせずに飲むことができますね。
【9】温かい汁物や飲み物を飲む
温か~~い汁物や飲み物は、胃がホッと落ち着きますし満腹感が得られます。食事であれば味噌汁やスープなどをプラスしたり、間食であればノンカフェインのハーブティーを飲むなどをすれば胃が落ち着くことでしょう。
【10】睡眠をしっかりとる
睡眠不足で疲れていると、つわりの症状も悪化する傾向にあります。眠い時&眠れる時には、たっぷり睡眠をとって体力を回復させましょう。
【11】好きなことをする時間を作る
つわり対策の大きなポイントの1つが「ストレスを溜めないこと」です。妊娠中は気持ちが不安定になりがちですから、好きな音楽を聴く、映画を見る、マタニティヨガをするなど、好きなことに没頭する時間を作るのも良いでしょう。
などなど、食べつわり対策術として、あなたに合った方法を実践していただけたら嬉しいです。
妊娠中どのくらいのカロリーを摂ればいい?
上記の食べつわり対策術で「低カロリーの食べ物が良い」という話が出てきましたが…、そもそも妊婦さんはどのくらいのカロリーを摂取すれば良いのでしょうか?
妊娠中の1日に必要なカロリーは、次の図のような目安になっています。
そこそこ動く30歳の妊婦さんであれば、基準が2000Kcalで…
・妊娠初期:2050Kcal(+50)
・妊娠中期:2250Kcal(+250)
・妊娠後期:2500Kcal(+500)
・授乳期:2450Kcal(+450)
ということ。この数値を目安にして、カロリーコントロールをしていくことが大切です。
まとめ
以上、食べつわりの症状や注意点、11個の対策術をご紹介しました。
【つわりの時期を徹底解説!いつからいつまで?ピークは?】で説明したように、つわりの終わる時期は最も多いのが妊娠5か月(16~19週)で、それに4か月(12~15週)と6か月(20~23週)が続くという結果になっています。
それだけの長期間食べつわりの症状が続くと、体重管理の面でとても心配ですから、是非あなたに合う方法を見つけて実践していただけたらと思います。
ポイントは「こまめに食べる事」「カロリー摂取量を抑える事」を上手く両立することですね。
他の症状のつわり対策については、次の記事も参考になるでしょう。
⇒今すぐ試したい!妊娠中の「つわり」を軽減する48のコツ
⇒助産師直伝!つわりの5大症状と、症状別対策法まとめ
良かったら合わせてチェックしていただけたら幸いです。
また、つわり(悪阻)については、育ラボでは全14記事にまとめています。ぜひ妊婦さんに読んでいただき、つわりのお悩みを少しでも軽減していただけたら嬉しいです。