満月や新月の日は出産が増えるって本当?理由は?他の動物はどうなの?

満月や新月の日は出産が増えるって本当?理由は?他の動物はどうなの?

「満月や新月には出産が増える」という話を聞いたことがありますか?

インターネット上では、月の満ち欠けと出産について、「満月の夜にはお産が多くなる」など、様々な情報等が見られますが、事実はどうなのでしょうか。

生命は、海で誕生し、進化の過程で陸上に進出してきたと言われています。実際に、浜辺の生物では、月の満ち欠けや潮の満ち引きのサイクルに合わせて受精・産卵するものもあります。そう考えると、同じようにこの地球で生きている「人」の出産と月の満ち欠けに関連性があっても不思議ではありませんよね。

昔から、月の満ち欠けなど月のリズムは人間の体に少なからず影響を与える、ということは世界中で言われており、それが題材となった言い伝えや、迷信、物語などもあります。

有名な「狼男」の話など、まさに月にまつわる童話の一つですよね。それだけ、昔から人々は月と人間を関連づけてみてきました。

しかし、実際に「出産」ということに関しては、どうなのでしょうか。満月、新月それぞれと出産について、月と人間にまつわる考察を交えながら、みていきたいと思います。

満月と新月の基礎知識

満月と新月

満月とは

まず、「満月」とは何でしょう。まん丸の月、というのが皆さんの思い浮かべる満月ではないでしょうか。夜空に綺麗なまん丸の月があると、ついつい見上げてしまいますよね。

この「満月」をちょっと専門的に解説すると、「満月」とは、月と太陽の黄経差が180度となること、あるいはその瞬間のことをいいます。つまり、「満月」とは、太陽と月の間に地球が入る形でほぼ一直線に並んだ時に起きる現象のことを言い、地球上で夜になっている地域から月が真円に近い状態で観測できます。

この現象や時刻のことを「望(ぼう)」ともいい、この時に見られる月の形を「望月(ぼうげつ・もちづき)」「盈月(えいげつ)」とも言います。月齢は平均では14.8となり、月相は14、太陰暦では15日か16日であることが多いので、満月の日の晩を「十五夜」とも呼びます。

新月とは

では、反対に新月とはなんでしょうか?
満月は空を見上げた時に、「今日は満月だなぁ」と目で見てわかりますよね。空に月がなくて、「今日は新月か?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。ただ、ほとんどの方が「新月」を意識することなく過ごされているのではないでしょうか。

「新月」とは、太陽と地球の間に月が入る形でほぼ一直線に並ぶことをいい、地球上で昼間になっている地域で月が頭上にあるため観測することは難しいのです。

この現象や時刻のことを「朔(さく)」ともいいます。「新月」は、伝統的な意味では「朔」の後初めて見える月のことを指しますので、この伝統的な新月と区別するために、「朔」のことを「暗月(あんげつ)」と呼ぶことがあります。

満月と新月の日に出産が多いの?

満月と新月の日に出産が多いの?

満月と新月の日の出産率

ここまで、満月と新月について、ちょっと専門的に解説しました。

では、実際に満月や新月の日には、出産は増えるのでしょうか?

月が人間の体に及ぼす影響に関して、科学的なアプローチとしてよく知られるアメリカの医学博士(精神科医)アーノルド・L・リーバー博士の著書『月の魔力』には、「満月や新月の時期はそれ以外の時期に比べて約10%出生率が上がった」という記述があります。

またこの本の翻訳をされた数学者の藤原正彦博士は、日本でも同じような傾向にあることを調査により確認しています。

しかし、満月と新月の日の出産率に関して、アメリカ、ドイツ、ブラジルなど、世界中のさまざまな場所で月が出産に与える影響に関する言い伝えが存在し、約2万例の分娩を対象にした大規模な調査が行われてきたようですが、いまだ月齢周期と出産数との関連についての決着はついていないようで、今も多くの議論があるようです。

また、日本でも統計的に有意なデータに基づいた研究報告がなく、科学的な根拠を示しているものはないのです。

ただし、実際に産科や助産院などの現場では、満月や新月の日に陣痛が始まったり、出産をされる方が多い、という証言は多く聞かれていて、月の満ち欠けのカレンダーを置いていたり、実際に満月と新月の日はスタッフを増やすなど、現実的な対応をしているところもあるようです。

満月や新月の日に出産が増えるといわれる理由

月の周期と生理の周期が同じ

では、実際に科学的なデータがあるわけではないにも関わらず、満月や新月を出産と関連づける話が絶えないのは、なぜなのでしょうか。

ここで、一つ注目すべきポイントをご紹介します。
それは、月の満ち欠けの周期です。月が新月から満月になり、再び新月へ戻る月の満ち欠けの周期は29日。1か月は30日や31日ですので、それに比べると短いですが、この周期は何かと似ていますよね?

そう、女性の『生理サイクル』です。

女性は、月経期→低温期→排卵日→高温期という4つのサイクルを約28日周期で繰り返しています(個人差はありますが)。
このことから、新月→上弦の月→満月→下弦の月という月のサイクルと女性の体のサイクルがリンクしている、と言われているのですね。

このことから、女性は月のリズムの影響を受けやすいと言われています。

潮の満ち引きが影響?

月の周期が女性の生理のサイクルと似ている以外に、月が女性の体に影響を与えるといわれているのが、潮の満ち引きです。

新月や満月のときは、太陽と月の引力と地球が回る遠心力を合わせた「起潮力」が最大になりますので、潮の満ち引きの差が一番大きくなり、この時期を「大潮(おおしお)」といいます。

海水は月の引力によって変化をしますが、およそ3分の2が水分でできている私たちの体も、同じようにその影響を受けていると言っても過言ではありませんよね。

さらに、妊娠中のお腹の中にある羊水の構成成分は、水素、酸素、ナトリウム、塩素と言われており、これは海水とよく似ています。そのため、妊娠中は月の引力の影響をより強く受け、引っ張られるのではないかという意見もあるのです。

月の影響の中でも、特に陣痛とかかわりがあるのではないかと言われているものが先程説明しました「大潮」です。
潮の満ち引きと月の満ち欠けは密接にかかわっており、月の引力によって満ち引きが起こります。この「大潮」は満月と新月の日に起こる現象であるため、満月と新月の日により強く月の影響を受けて、出産が増える、といわれているようです。

暦の話

暦の話

さて、ここまで月が人、特に女性や妊婦さんに与える影響についてお話してきました。
ここで、少し視点を変えて、私たちが日々当たり前に使っている暦のお話をご紹介します。

太陽暦とは

まずは、太陽暦についてです。太陽暦は、地球が太陽の周りを1周するのにかかる日数を1年とし、これをベースにして1か月の日数を割りだしました。太陽暦は地球の公転を基準にしているのですね。

大昔、エジプトで使われていた暦や、そのあとに出てくるユリウス暦やグレゴリオ暦は太陽暦です。そしていま世界各国で使われている太陽暦が、このグレゴリ暦になります。

日本では、1872年11月9日に、太陰暦をやめて西洋と同じく太陽暦を使うことに決めました。この時、太陰暦の1872年12月2日の翌日を太陽暦の1873年1月1日としたのです。

太陰暦

対して、太陰暦は月の公転が基準になっていて、月の満ち欠けを周期にしています。
アジアの国々では太陰暦が良く使われており、日本は1872年に太陽暦へと移行しましたが、中国・台湾・ベトナム、イスラム教ではいまだに使用されています。

太陰暦を使わなくなってしまった今では全く関係がなくなってしまいましたが、昔は女性の生理と暦がピッタリと一致している場合が多く、暦は出産の際に大きく役立っていたと言いわれています。現在のように医学が発達していなかった時代は、妊娠から出産までの詳細が分からなかったため、昔のお産婆さんは月の満ち欠け、つまり太陰暦を参考に出産の予定を立てていたといわれています。

また、昔からの言い伝えに満月の出産は安産になりやすい、というのがあります。実際に、満月の日は陣痛促進剤などを使わずに出産できると言われていますが、このことに関してはその根拠は未だ不明のようですね。

人間以外の生き物の出産と月の関係はある??

人間以外の生き物の出産と月の関係

海の生物は月のリズムとともに生きている?

ここまで、月が人に与える影響について説明してきました。では「人」以外の生物はどうなのでしょうか。私たち「人」と同じように、月の影響をうけるのでしょうか。

実際に動物の行動の中には、月の満ち欠けの周期と関係が深いものがあります。

その中でも特に有名なものは、サンゴです。サンゴは一見植物のようにみえますが、立派な動物なのですね。サンゴは、満月や新月などの大潮の日に産卵を行うことが知られています。また、グラニオンというイワシの一種は、満月の日に産卵のため一斉に砂浜に上がってきます。

ほかに、ウミガメやウニ、ナマコなども満月の頃に産卵すると言われている生物ですね。産卵ではないですが、カニの中には、大潮の夜に卵からかえったばかりの幼生を海に帰す行動をとるものがあることも知られています。

どのようにしてこれらの生物が月の満ち欠けを知るのか、ということについては、現在でもよくわかっていませんが、この不思議が解明されれば、動物と月との関係に新たな発見になるかもしれませんね。

月が牛の出産に影響?

ここで、一つご紹介したいのは、牛の出産と月の関係を調べた研究についてです。「え?どうして牛の話?」と不思議に思うかもしれませんね。

実は、東京大学大学院農学生命科学研究科の米澤智洋准教授らの研究グループは、「満月の頃に出産率が高まるという言い伝えが牛にはあてはまる」ということを見出したのです。

米澤智洋准教授は「月齢とヒトの出産の関係について明確な答えが得られないのは、社会的環境、母体の栄養状態、遺伝要因などの様々な要素が複雑に影響を及ぼしているから、月齢の影響を見えにくくしているかもしれません。牛のデータを用いれば、これらの影響をかなり取り除けます。」とお話されています。

研究グループは、2011年9月から2013年8月までの3年間、北海道の農場で同じ条件で育てられている、遺伝的近交度の高いホルスタインを用いて428ケース(自然分娩のみ)で出産の時期を分析しました。その結果、牛の出産数が満月前から満月にかけて多くなる、ということが統計的に見出されたのです。

米澤准教授は「私たち獣医はいつも、人間で調べることが難しい問題を、家畜で調べられないかと考えるようにしています。今回の研究はこうした手法を実践した好例です。しかし、明確な結論を出す前に、より多くのサンプルを使って今回の研究結果を裏打ちしていく必要があります。また、今回の研究結果がそのまま人間の出産に当てはまるとは限りませんし、なぜウシの出産が満月近くなると増えるのか理由もまだはっきりしていません。更なる研究を重ねることで、やがては人間の出産にも当てはまるような結果が得られるのではないかと期待しています。」と仰っていますので、いずれ月が人の出産に与える影響について、解明される日がくるかもしれませんね。(引用元:月の満ち欠けがウシの出産に影響を与える

まとめ

以上、月が人に与える影響を考察しながら、満月や新月の日に出産は増えるのか?ということについてみてきました。

月と人の出産に関しては、いまだ「言い伝え」の域から出ていない状況であったり、体験談、産科や助産院など現場の声でしか知ることはできません。
しかし、私たち「人」と同じようにこの地球上で生きるほかの生物達の中には、当たり前のように月のリズムに合わせて出産、産卵をする動物達も存在します。

私たちも、もともとは月の周期と一致していた暦とともに生活をしていました。
新月とともに新しい月が始まり、月のサイクルと一致しているのが当たり前の生活リズム。
こんな暦のリズムで暮らしていた昔の人々にとっては、満月や新月の周期と生活のリズムは切っても切り離せないもの、むしろ自然なものだったのではないでしょうか。

その視点からみても、実際に月の影響、つまり、満月や新月の日に陣痛、出産が増える、というのは、真実に近いのではないでしょうか。

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