ツラい生理痛を緩和したい!日常生活で簡単にできる6つの対策とは?

毎月やってくる「月のもの」生理ですが、生理痛や体調不良で悩んでる女性はとても多いです。

実際には、3人に1人の割合で何かしらの不調を抱えている女性がいる、とのデータもあるように、多くの女性が何かしらの症状に悩まされているようです。

ひどい場合には寝込んでしまい、学校や仕事に行けないなど、日常生活に支障がでるほどの方もいらっしゃるようです。

毎月毎月この辛い生理痛…、気が滅入ってしまいますよね。

どうにかして緩和する方法はあるのでしょうか。 どうしたら生理痛を緩和できるのでしょうか。

できれば、なるべく負担が少なく、手軽に日常生活の中で実践できるものがあったら嬉しいでしょう。

そこで、生理痛の緩和のためのオススメの方法を厳選してご紹介します。どのような方法があるのか、順番にみていきましょう。

生理痛とは?どんな症状があるの?

生理のメカニズム

生理のメカニズム

出典:dm-net.co.jp

生理痛を緩和させる方法を探るには、まず生理痛が起きるメカニズムや症状をみていくことが大切です。というのは、ご自分の生理痛の症状から原因を予測することで、より的確な緩和方法がみつかるかもしれないからです。

では、生理痛のメカニズムについて、4つのステージに分けて順に見てみましょう。

【卵胞期】

視床下部から「性腺刺激ホルモン」が、下垂体から「卵胞刺激ホルモン」が分泌されます。卵巣では、数個の原始卵胞が発育し、「卵胞ホルモン(エストロゲン)」が分泌され、内膜が増殖します。

【排卵期】

「卵胞ホルモン」の分泌がピークに達し、下垂体からの「卵胞刺激ホルモン」の分泌量が抑えられます。そして、下垂体から「黄体形成ホルモン」が分泌され、成熟卵胞を刺激し、排卵が起こります。

【黄体期】

排卵の後の卵胞は「黄体」と呼ばれる組織に変化し、「黄体ホルモン(プロゲステロン)」を放出します。そして、受精卵が着床(妊娠の成立)がしやすい状態になるように、内膜がさらに厚くなります。

【月経期】

受精卵が着床(妊娠の成立)しない場合、約2週間で「黄体ホルモン」の分泌が急激に減り、子宮内膜の血管に変化が起こり、血液の供給をストップします。そして内膜の一部が壊死すると、はがれ落ちて「月経」となります。

以上が生理のメカニズムです。

生理痛の症状にはどんなものがあるの?

では、この生理ですが、生理と共に引き起こされる不快な症状に悩まされている女性は多いのではないでしょうか。先ほど触れたように、実に3人に1人が何かしらの生理痛に悩まされているといわれています。

どのような症状があるのか、生理痛の代表的な症状をみていきましょう。

生理直前から前半までは、主に下腹部の強い痛み、腰痛、腰のだるさ、腰の重さ、むくみ、吐き気、下痢、冷え、倦怠感などがあります。痛みはキリキリした痛みで、めまい、頭痛がある方もいらっしゃいます。

生理後半になると、痛みは血液のめぐりが悪くなって起こる下腹部の鈍痛や腰痛が主な症状となってきます。

生理痛の主な6つの原因とは?

生理痛の主な6つの原因とは?

①プロスタグランジン

これら様々な生理痛の症状を引き起こす一番の原因は、「プロスタグランジン」という物質で、要らなくなった子宮内膜が剥がされる時に出される痛み物質と言われています。生理の際、子宮内膜から分泌されるこの「プロスタグランジン」ですが、この物質は子宮の収縮を促し、生理の月経血を身体の外に排出する役割を果たしているのですが、子宮を収縮させる、子宮への血流を減少させる、子宮内の神経を痛みに敏感にさせる、という作用があるのです。

特に、プロスタグランジンが過剰に分泌されると、子宮が強く収縮し、キリキリとした痛みの下腹部痛など生理痛の要因となります。このプロスタグランジンが頭で作られた場合は、頭痛などの症状として現れることもあります。

これは、生理に伴う身体の自然な作用になりますので、なかなか防ぐことは難しいですが、血行が悪くなると月経血の排出がスムーズに進みにくく、経血を体外に出そうとしてより分泌量が増えると考えられているのです。

②ストレス

生理痛を起こす原因として、プロスタグランジンという物質があることを説明いたしました。しかし、生理痛の原因には、他の要素もあるのです。

たとえば、「ストレス」が挙げられます。というのは、女性は心身にストレスがかかる状況が続くと、ホルモンや自律神経が影響を受けやすく、生理不順や生理痛に悩まされることが少なくありません。生活環境の急激な変化からも痛みを強く感じることがあります。

また、ストレスの影響で自律神経が乱れてしまいますと、なかなか眠れないなど睡眠不足になってしまう場合もあり、するとますます生理痛が悪化してしまう可能性もあります。 今まで生理痛がない場合でも、ストレスなどささいなことが生理痛の引き金になることもありますので、ホルモンバランスを正常に保つには、ストレスは天敵なのですね。

③血行不良

次に、気をつけなくてはいけないのは血行不良です。 生理がはじまると、体温は生理前よりも下がり、プロスタグランジンの働きで血管が収縮するので、通常よりも血行が悪くなり体が冷えやすい状態になります。そこでさらに体が冷えてしまうと、血液の循環がますます悪くなり、痛みの元となるプロスタグランジンが骨盤内で滞ってしまうため、痛みが強くなってしまいます。

血行が悪くなると、子宮が冷えて機能が低下しますので、痛みを強く感じます。クーラーで体が冷えてしまったり、体を締め付ける服を着ていたり、きついジーンズを履いていたり、長時間同じ姿勢でいたり、またタバコを吸うことも血流を悪くしますので注意が必要です。

また、長年の冷えから腎臓や消化器に負担がかかっていると、腰痛が強くでるかもしれません。「冷え」は女性の身体には天敵です。

④骨盤のゆがみ

次に、骨盤についてご紹介します。 骨盤は体の中心となる大切な部分であり、子宮はこの骨盤の中にあります。

この骨盤がゆがんでしまうと、骨盤の動きが硬くなり、生理痛が起きやすくなると言われています。普段、足を組んで座る、横座りをする、いつも片方の肩にばかりバッグをかける、いつも同じ向きで寝る、などの日頃の「クセ」で体のバランスが崩れることが多く、この積み重ねで骨盤もゆがんでしまいます。

また、長時間同じ姿勢でパソコンに向かったり、頭を使いすぎることも骨盤を硬直させる、と言う意見もあります。 ただし、骨盤のゆがみと生理痛の関係については医学的根拠があるわけではありませんので、一つの意見として参考にしてみてください。

⑤子宮の発達が未熟

実は、生理を迎えたばかりのお年頃の女性や、出産経験のない若い女性の場合、子宮の発達が未熟であるため子宮の出口も狭いのです。そのため月経血がスムーズに排泄されにくく、子宮をより強く収縮させて血液を排泄しようとします。この作用が生理痛を引き起こしていると言われています。

しかし、子宮が成長してくるにつれて、自然と生理痛が緩和することもありますし、特に出産を経験すると子宮の出口が広がるので生理痛が軽くなる場合もあります。

⑥何らかの病気が隠れている

子宮内膜症や子宮腺筋症、子宮筋腫、クラミジア感染など、何かしらの病気が隠れている場合を「器質性月経困難症」と言います。そして、これらの病気が原因となって、生理痛が起こる場合もあります。

生理痛の症状は生理初日~3日目ごろに起きる場合が殆どで、これを過ぎても続いたり、生理期間以外にも痛みが生じる場合は、病気が隠れている場合があります。

日常でできる生理痛を緩和する6つの方法

日常でできる生理痛を緩和する6つの方法

①骨盤ケア

ここまで、生理のメカニズムや生理痛の症状、そして原因を見てきましたが、これを踏まえると、ご自分に合った生理痛の緩和方法も少しずつ見えてくるかもしれません。ここでは、生理痛の緩和におススメの方法をいくつかご紹介しますので、もしご自分にピッタリ合う方法があったり、試してみよう、と思えるものがあったらチャレンジしてみてくださいね。

まず、骨盤のゆがみに関してのアプローチです。 骨盤の開放をスムーズにするためのエクササイズや、骨盤と連動する肋骨から脇腹までの部分をやわらかくするマッサージなど、セルフケアを習慣づけるのがオススメです。

こちらの動画は、骨盤調整の動画になります。 良かったら、参考にされてくださいね。

夜寝る前に、ちょっと時間をとって骨盤のゆがみをリセットしたり、骨盤を整える時間を持つのも良いのではないでしょうか。

骨盤については次の記事もご参照ください。

②アロマケア

次に、オススメの緩和方法はアロマによるケアです。アロマの香りが直接痛みを止めるわけではありませんが、アロマの香りでリラックスすることで、間接的に痛みが和らぐという効果があります。アロマはとても効果的で、気分もリフレッシュできますよ。

一番オススメな方法は、アロママッサージで、特に仙骨や腰、下腹部をマッサージすると良いですよ。

ここで使用するアロマの精油は、ホルモンバランスを整えたり、リラックス効果のあるものがおすすめです。

例えば、

クラリセージ、サイプレス→ホルモンバランスを調整する作用がありますので、生理に関する様々なトラブルに効果的です。
ジャスミン、ゼラニウム、ネロリ、ローマンカモミール→生理痛の緩和に効果があります。
ラベンダー→「女性のハーブ」と言われるほど万能なオイルです。自律神経のバランスを整える作用があり、深い癒しとリラックス効果があり、心を落ち着かせ、イライラや生理痛を緩和してくれます。質の高い眠りへと導いてくれます。

それぞれ、大変効果の高いアロマですので、お好きな香りでマッサージオイルを作ったり、ディフューズするのも十分効果的ですが、ブレンドして使うことでより相乗効果がありますので、上記のアロマを何種類かブレンドしてみるのもおすすめです。

ただし、マッサージなどの場合は、原液のままだと強すぎますので、必ずキャリアオイルに混ぜて使いましょう。また、皮膚の弱い方はパッチテストを行ってから使用するのが安全です。肌が赤くなったり、湿疹が出るなど皮膚に異常が起きた場合は、直ちに使用を中止しましょう。

妊娠中であれば、次の記事をご参照下さい。

③生理痛に効くツボを刺激する

皆さん、「ツボ」という言葉はよくきかれると思いますが、東洋医学では「ツボ」を気の通り道とし、『気』の巡りが滞ることで体に様々な障害が出てくると考えられています。この「ツボ」は全身に365個あると言われ、これらの「ツボ」を通る気の流れをよくすることで、様々な症状を改善していく効果があります。

ここでは生理痛に効果のあるツボを紹介しますね。押すだけでなく、ドラッグストアで簡単に手に入るお灸などを使うのもおすすめです。ツボに刺激を与えることは、自然治癒力に働きかけますので、生理痛が起こりにくい体質に変わっていくかもしれません

また、ツボ押しは割と即効性がありますので、辛い痛みを早く緩和したい、という場合にも効果的ですよ。

では、生理痛に効果のあるツボをいくつかご紹介します。(画像出典:idononippon.com)

三陰交(さんいんこう)

三陰交(さんいんこう)

足の内くるぶしの一番高いところから指4本分上の、すねの骨の後ろ側にあるくぼみで、生理痛の緩和・婦人科系のトラブルに効果があります。

照海(しょうかい)

照海(しょうかい)

足の内くるぶしの一番高いところから親指1本分下、内くるぶしの真下のくぼみで、生理痛の緩和に効果があります。

合谷(ごうこく)

合谷(ごうこく)

手の親指と人差し指の骨が交わる部分よりも、やや人差し指よりのくぼみで、あらゆる痛みに効果的な「万能のツボ」です。特に生理痛・頭痛・歯痛・肩こりなどの緩和などに効果的です。

つわりで悩む妊婦さんには、次の記事が参考になるでしょう。

④血行促進を心がける

生理痛の原因のところで説明しましたが、血行不良は生理痛を悪化させてしまいます。体の冷えは血行不良に繋がりますので、腹巻、ネックウォーマー、レッグウォーマーなどを使用して、冷えから守りましょう。夏場のクーラーは体を冷やしますので要注意ですよ。

入浴もシャワーのみで済ますのではなく、湯船につかってしっかり体を温めるのも効果的です。

また、運動不足も血行不良の原因となります。というのも、筋肉量が減ってしまうと心臓から全身に血液を送り出す力が弱くなってしまい、血液の流れが悪くなってしまいがちになるのです。

運動といっても、15分~30分くらいのウォーキングをしたり、普段歩く時に意識して歩くスピードを上げたり、歩幅を大きくしたりするなどでも効果が期待できます。できれば、有酸素運動で行っていくことがポイントです。

⑤生理痛を和らげる姿勢

生理痛を和らげる姿勢があるのをご存知ですか? 「胎児のポーズ」と呼ばれる姿勢で、仰向けに寝転んだまま膝を曲げ、膝を腕で抱えるようにする姿勢です。この姿勢は、「子宮の収縮」を抑える作用がありますので、生理痛の緩和に効果的なのですね。このポーズを一分間キープしましょう。そのまま横向きになっても大丈夫です。その際、湯たんぽなどを抱えて丸くなってみるのもオススメです。

また、寝るときの態勢も重要です。 おすすめの態勢はうつ伏せです。うつ伏せになることで、お腹が温められますし、お腹が程よく圧迫され適度なマッサージ効果もありますので、うつ伏せ寝のほうが仰向けで寝るよりも生理痛の緩和に効果的です。 また、日頃の姿勢ですが、「猫背」は血行を悪くしますので要注意です。

⑥リラックス

先程説明した通り、ストレスはホルモンバランスを崩してしまいます。特に生理中はナーバスになり、気持ちも不安定になりやすいので、心身をリラックスさせることが大切です。ゆったりとした深呼吸を意識したり、仕事とプライベートのバランスを大切にするなど、リラックスする時間を持つことが大切です。

深呼吸は息をゆっくりと吐くことで副交感神経が優位になって自律神経のバランスが整えられますし、内臓や汗腺の働きを正常化する作用もありますので、一日の中で何回か深呼吸をおこなうのもオススメです。

生理痛緩和に良い食生活とは?

生理痛緩和に良い食生活とは?

①食事のバランスを整える

日常生活で一番取り入れやすい生理痛緩和の一つに、食生活があります。というのは、良い食事のバランスはホルモンバランスの安定につながるのです。加工食品やインスタント食品、甘いもの、炭水化物などに偏らず、タンパク質や炭水化物、脂質、野菜、果物などバランスよく摂ることで、ホルモンのバランスも整えられていきます。

できるだけ手作りの食事をとるのが理想ですが、難しい場合はなるべく加工が少なく、素材に近い食品を選ぶと良いでしょう。

そして、たとえ簡単なものでも「朝ごはん」は大切です。朝ごはんを抜くと、一日の活動エネルギー源となる栄養素が不足してしまい、寝ている間に下がった体温がなかなか上がらず、生理痛の原因になる冷えにつながってしまいます。

炭水化物のみでなく、ヨーグルト、野菜、フルーツなどプラスするといいですよ。 そして、食べるものはできれば常温にしましょう。

消化・吸収するためには、胃の中で食べ物の温度を体温と同じくらいまでに上昇させなければならないので、体への負担を減らすためにも、水分や食事は常温、または温かめを選びましょう。

②オススメの食材

せっかく食生活を改善させるのなら、生理痛の緩和につながる食材と効率的な食べ方もみてみましょう。

生姜

代表的な温め食材です。お味噌汁、おかずでもなににでも生姜を入れれば体はポカポカに。

冬野菜や根菜類

白菜、ネギといった冬野菜や寒い地域で主に取れる野菜は、体を温めてくれます。また、ゴボウ、レンコンなどの根菜類も体を温めてくれます。

果物やナッツ類

果物の中でも、あんず、オレンジ、サクランボ、グレープフルーツなどは体を温める効果があり、ナッツ類はビタミンEが豊富で血流を良くしてくれます。

マグネシウム

細胞内のカルシウムが増え過ぎると子宮がより収縮してしまい、生理痛が強くなってしまうため、過剰なカルシウムを排出する働きがあるマグネシウムの摂取がオススメです。ケール、ほうれん草、ブロッコリー、さつまいもなどの野菜にはマグネシウムが多く含まれていますし、玄米、納豆、牡蠣、ごま、落花生、などにも多く含まれています。

ビタミンB6

にんにく、まぐろ、かつお、鮭、さんま、鶏肉、レバーに含まれるビタミンB6には、子宮を緩める働きが期待できます。

鉄分

鉄分こそ、生理の重い時に必要とする成分です。とくに生理の時期にはどんな女性にも不足しがちになります。赤身のお肉には鉄分が豊富ですし、ほうれん草やインゲン豆、レンズ豆などもオススメ。

良質なタンパク質

肉にもいろいろな種類がありますが、質の良いたんぱく源となり体を温めてくれるのは鶏肉、羊の肉です。生理痛緩和のためにも良質なたんぱく質を意識して食べるようにしましょう。

青魚

さんま、あじ、いわしなどのDHCやEPAを多く含む青魚は、血液をサラサラにしてくれる不飽和脂肪酸がたっぷりと含まれていますので、冷え改善に働きかけてくれます。 また、ホルモンバランスを整えてくれるビタミンB群も豊富に含んでいますのでオススメです。

大豆製品

大豆は良質のたんぱく源であると同時に、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをするイソフラボンが含まれているのでおススメです。

オススメの飲み物

では、次にオススメの飲み物を紹介します。

ジンジャーティー

食べ物でもご紹介した生姜ですが、飲み物でもオススメです。生姜には「ジンゲロール」「ショウガオール」という成分が含まれていて、体を温めて血行をよくします。薬味として摂取するほかにも、お茶にすると飲みやすくなりなります。

マリーゴールドティー

あまり聞きなれないハーブティーかもしれませんが、マリーゴールドには血流促進や発汗作用、体内の毒素を排出する作用がありますので、生理前・生理中のむくみ改善効果も期待できますし、なにより、ホルモンを整えてくれる作用もあるため生理前症候群にも生理痛にも大活躍ですよ。

食べ物や飲み物については、次の記事にまとまっています。

じっくりと体質改善することによって生理痛を緩和していこう

漢方

最後に、体質改善についてお話ししましょう。 生理痛を緩和するための様々な方法をご紹介しましたが、あまりに生理痛が重かったり、様々な方法も効果がない場合、「根本から体を変える」というのも一つの方法として考慮してみましょう。

体質改善には、時間がかかってしまいますが、長い目でみればとても有効な方法です。2つご紹介しますね。

一つめは、漢方です。漢方医学では、生理と女性の不調との関係について昔から注目していて、その治療法についてさまざまな研究がされてきました。江戸時代の末期に漢方治療について書かれた本には、「婦人の病気を治すにはまず月経のことをよく聞くこと」など記述があるくらいです。

漢方の考え方に、「気・血・水(き・けつ・すい)」という概念がありますが、これは、気・血・水のバランスが取れている状態が心身共に健康な状態で、これらの1つ、または、複数が異常をきたして3つのバランスが乱れると、病気や不健康な状態を招くという考えです。

生理痛は、主に「血」、つまり血液や血液循環の異常で起こるととらえています。血行が滞って血行不良になる「お血」と、血液が不足した「血虚(けっきょ)」がありますが、お血を解消するお血剤や、血虚を解消する漢方薬を用いて、血の異常を治し、生理痛を和らげていきます。

漢方薬を処方する際は、漢方医学に基づく診察を行い、痛みなどの症状はもちろんのこと、その人の体質なども考慮した上で、その人に合った漢方薬を決めます。

ご興味がある方は、一度、漢方医を受診するのもオススメですよ。

婦人科受診

もう一つは、婦人科の受診です。実は、婦人科は、女性のカラダの相談ならば、ほとんどOKなのです。婦人科は、妊娠・出産や生理に関する症状をはじめ、膀胱炎、貧血、便秘、腰痛、そして更年期障害のようにホルモンバランスが原因となっておこる症状、頭痛、肩こり、めまい、のぼせ、手足の冷えなど、さまざまな女性の不調をみています。

ヒドい生理痛や生理が終わっても痛みが続くような場合は、病気が隠れている場合もあり、その場合は、痛み止めなどの薬物療法と並行して、原因となっている病気を治していくことになります。

まとめ

以上、生理のメカニズムから始まり、生理痛の原因と共に、生理痛を緩和するために出来る方法をいくつかご紹介してきましたが、ご自分に合った方法は見つかりましたか?

生理痛を緩和するための方法は、生理痛がない女性でも体にとても良い事ですので、全ての女性に取り組んで頂けたらと思います。

また、繰り返しになりますが、生理痛が重く、日常生活にも影響が出てしまうような場合は、背後に病気が隠れている場合もありますので、専門医への受診をご検討ください。

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